劇場クラスターの顛末
1年ぶりに、劇場からクラスターが発生したことが話題になっている。そこで、ちょうど1年前、シアターモリエールで起きたクラスター事件の記事をもう一度、掘り返してみたいと思う。こちらが、その時の記事です。
一方、今回のクラスター、出演した女優さん(PCR陰性)のNOTEが唯一の情報なので、偏りがあるかもしれないが、驚くほど、昨年の問題点を踏襲していた。体調の悪い出演者、感染が確認された出演者がいたにもかかわらず、全員の検査、対象者の休演など、適切な処置を取らなかったアルコール消毒、舞台と客席の距離など、公演中の感染予防対策が不十分だった出演者・観客の安全より、集金を優先していたキャストと観客の交流(終演後面会・2ショットチェキ撮影)を無理やり実施したことから、観客にも感染が確認された主催が、あらゆる意味で、責任を放棄している
今、劇場でクラスターが発生するとしたら、これ以外の原因は考えられない。
その理由はハッキリしていて、主催(プロデューサー/演出家)が、その公演を「金づる」としか考えていなかったからだ。この公演を、安全に多くの観客に届けたい、という演劇関係者としての当然の思いが、そこにはなかった。劇場との当初の約束通りの配席ではなく、少しでも客を多く入れようとしたり、舞台から近い1列目の観客にフェイスシールドを渡すこともしないで、トイレ等の石鹸液・消毒液の補充も怠り、そのくせ、キャストから不安の声が上がっているのに、チェキ撮影を実施し、その上がりを主催が総取りとか…もうどこから突っ込んでいいか…