台風の中の総選挙

日曜日、大雨のなかを選挙に行ってきた。 投票所は混雑していた。それほどの大行列ではなかったが、なにしろ、私が投票権を得て以来、(一度も棄権したことはなく、期日前投票も一度だけなのに)一回も列に並んだことのない投票所なのだから、異常事態と言えるだろう。 全国的に見れば、戦後二番目に低い投票率なのかもしれないが、台風で選挙どころじゃない地方も多かったと思うし、そもそも昔は田舎の投票率が90%とか、異常な盛り上がりのイベント化していたので、おしなべて見れば今回の選挙の投票率は、V字回復の第一歩だったと思っていいんじゃないかな。いや、そう思いたい。実際、「行かなかった」人はかなり減ったんじゃないかな。あの天候だもの、むしろ、「行けなかった」人があの投票率の原因ではただ、棄権とか、白票とか、故意の無効票は、現政権への白紙委任状なので、「NO」なら槍が降っても選挙に行って他党に投票するしかないことは、もう少し伝わってほしいな、とは思った。 結果、獲得議席数では自民党が圧勝ということになり、テレビなどでは、野党が分裂した漁夫の利の勝利みたいなことが言われている。 しかし、はたしてそうだろうか? たしかに選挙を前に「民進党」は分裂した。共闘すれば勝てる選挙区で、希望の党と立憲民主党が候補者を出したために共倒れになったところもあった。でも、それは良かったのだと思う。 今回の選挙の争点は、「現政権(現体制)の承認or 否認」であり、その裏側に「憲法改正の可否(衆議院の2/3の議席を占めれば、改正案を可決することがで…

続きを読む

お誕生日

汐美真帆様、お誕生日おめでとうございます今年も、けろさんの舞台をいくつか観劇することができ、楽しかったです。あ、まだ、年末にも舞台が控えていますね。楽しみ~ そして、10月20日は、皇后陛下のお誕生日でもあるんですね。83歳と聞いて、びっくりなんと、この一年間で338件のご公務があったんだとかそして、週末には、天皇陛下とテニスをなさっているそうですよ… そんな皇后陛下。お誕生日を前に、宮内庁記者会からの質問への文書回答が公表された。今年は、天皇陛下の退位に関する法律が制定されたことなどもあって、興味を持って全文を拝読したが、途中で涙が止まらなくなった。 こちらに宮内庁HPの該当部分をリンクしましたので、ぜひ、ご一読ください。 私などが、こういうことが書かれていたよ~なんて要約することすら申し訳ないような一年の総括であり、慈愛に満ちた国民へのメッセージでした。心が洗われた…

続きを読む

1960年6月15日

眠っている間に改正組織的犯罪処罰法が成立していた。野党が「共謀罪」と呼んでいるアレです。日付が変わってからの成立なので、6月15日に成立したことになる。さて、6月15日というと、57年前の6月15日、一人の女性が国会前のデモで亡くなっている。樺(かんば)美智子さんという名前をご存じだろうか。 今回の法案が強行採決を重ねていることや、内容が不透明であることから、政治家たちに任せておけないとばかりに、一般市民がこの日も国会の前に大挙詰めかけているようだ。でも、とりあえず、大きな事故もなく、平和的にデモが行われているのを見るにつけ、日本の民主主義は成熟してきているんだな…と感じる。それはないだろう…という映像も(特に沖縄あたりで)見るには見るが、少なくともこの頃のデモの映像に比べたら、だいぶマシだ。それは、民主主義が、警察や公安より上位にあるということが、コンセンサスになっているからだろうと、私は思っている。 共謀罪なんていう「なんでもあり」の法律を作ってしまったら、押さえ込まれていた警察や公安にお墨付きを与えることになる、と、どうして誰も思わないのだろうこれは、現在の自民党政権だけの問題ではない。行政のリーダーの座が、官邸から、別の所へ移ってもおかしくない、ということなのだ。今の政権が変わったら、官邸ですら、共謀罪の対象になりかねない。一度そうなったら、成立時の首相である安倍さんがその後戻ってきたところで、取り返すことはできない。 戦前に成立した治安維持法も、国会で強制採決されている。採決したの…

続きを読む

お雛様の思い出

雛人形 ひな人形 久月 ケース飾り 親王飾り A. 寿さくら図 h293-k-4-38-9a出版社/メーカー: 久月メディア: おもちゃ&ホビー友人がFacebookに雛人形をアップしていて、おお…そういえば、我が家の雛人形もこんなのであったと、懐かしく思い出した。残念ながら、似たようなお雛様は、ネットでは検索できなかったので、(時代のせいですかね…)全然違う親王飾りをお見せしています。我が家にあったのは、当時、けっこう人気のあった団地サイズのお雛様で、ケースの中に段が設えてあって、親王雛と三人官女が最上段(左側に親王と姫、区切りがあってその右に三人官女)、その下に五人囃子、その下に右大臣左大臣と橘・桜・道具類、その下に仕丁と道具類…みたいなコンパクトなもので、今のマンションに引っ越すまで持っていた。手放した時のエピソードは、以前ブログに書いたのでご覧ください。こちらです。これを読んで、そういえば、祖母の差し金であった…と思い出した。祖母が亡くなってからは、お雛様のことを思い出すこともなく、なんだかすっかり母のせいだと思い込んでいたここ数年…人の記憶って、後年からでも変化するものなのね今年は、亡き母と祖母を思い、静かに過ごす雛祭になりそうです。お雛様といえば、使わなくなったお雛様を活用する「福よせ雛」というのがあるそうです。お雛様の日常生活を描いているらしく、HPをのぞいてみたら、なかなか面白かったです。「福よせ雛」で検索してみてくださいね。

続きを読む

アメリカ大統領選

朝の時点では、ヒラリー・クリントンの勝率90%とか言っていた、ニューヨークタイムスとかワシントンポスト…12時間後に、予想を180度切り替えた。いくら接戦とはいえ、これだけ現地のマスコミが大きく予測を誤ったのは、珍しい出来事のように思う。おかげで、日本の相場も乱高下、大変な騒ぎになった。この大統領選のドンデン返しには、色々な理由があるんだと思う。そもそも、総得票数、支持率では、クリントン氏が勝っていたこと。(アメリカの大統領選は、州ごとに勝敗を決し、人口に比例した選挙人をゲットしていくので、合衆国全体の得票数が上回っても勝てるとは限らない。)選挙戦の終盤に、クリントン氏の私用メール問題で、再捜査というニュースが持ち上がったこと。これで、トランプ氏が起こした、それ以前のマイナス問題の影響がチャラになった感はある。でも、本当のところ、日本でも木村太郎氏がずーっと言っていたように、実は、トランプ氏に投票した人の数は、マスコミの読みよりずっと多かった。ただ、それはほとんど伝わっていなかった。私たちの知っている、メジャーな都市は、ほとんどクリントン氏が勝っている。ニューヨーク、ワシントンDCなど東部の都市、そして大票田のカリフォルニア、日本人の大好きなハワイ…フロリダは激戦の末、トランプ氏が制したが。大きな新聞社は、足元の世論を見て、予想していた。しかし、アメリカには、さまざまな州がある。南部も、中西部も、山岳地帯も。普段は、見向きもされないような州にもたくさんの人が住んでいて、それぞれの想いを抱いて生きて…

続きを読む

TPP可決(衆院特別委)

衆議院特別委員会で、TPP法案が可決した。まだこの先、衆議院本会議、参議院がある。でも、もしかしたら、この日は、将来歴史的な日になるのかも…と思った。“今日は何の日”【11月4日】関西法律学校、現在の関西大学が開校した(1886=明治19年)。

続きを読む

新聞報道の用語

三笠宮崇仁殿下が亡くなられた、というニュース速報を見て、不思議に思ったこと。私が見た限り、ほとんどのニュースが、「三笠宮さま、ご逝去」という見出しを使っていた。その中で、産経新聞だけが、「薨去(こうきょ)」という見出しを使っていたので、「おや」と思った。それで、昭和天皇崩御の際の、見出しを思い出したのだ。あの時は、ほとんどの新聞が、「天皇陛下、崩御」という見出しを使っていた。その中で、沖縄の新聞社が「ご逝去」という言葉を使っていて、沖縄は、昭和天皇に複雑な気持ちがあるんだろうな…と、昭和という時代の重みを感じた。人が亡くなったという場合、このように記載する、ということが、中国の古典「礼記」という書物に記されている。日本でも、これに準じる形で書物が作られている。日本の文書は、主語が省略されることが多いが、同じ「死」でも、身分によって表現が違うことを使って、これは誰についてのことを書いている、と推定したりしているとか。その慣例に従うと、天皇陛下の叔父にあたられる、三笠宮さまについては、薨去と呼ぶのが正しいことになる。とはいえ、本来「崩御」を使うべき皇太后であった香淳皇后についても、すでに「ご逝去」とした新聞報道が多かったそうなので、(私もご逝去と書かれていたのを覚えている)今は、天皇陛下のみ「崩御」とし、それ以外の皇族については「ご逝去」にしているのかな、と感じた。そのことに異を唱える向きもあるようだ。産経新聞も一石を投じるつもりで、「薨去」を使ったのだろう。でも、「薨去」を使うべき相手は、なにも皇族…

続きを読む

お見舞い

鳥取の地震、驚きました。被害に遭われた皆様にお見舞い申し上げます。しばらくは余震も続くと思います。どうぞ、お気をつけて…“今日は何の日”【10月21日】大隈重信らが、東京専門学校(現・早稲田大学)を設立(1882=明治15年)。

続きを読む

フラワーズ!

吉野朔実さんの訃報に接し、「フラワーズ」の創刊15周年号を購入することにした。月刊flowers(フラワーズ) 2016年 06 月号 [雑誌]作者: 出版社/メーカー: 小学館発売日: 2016/04/28メディア: 雑誌「フラワーズ」、前は買っていた。そもそもは、「プチフラワー」の愛読者で、2002年に「フラワーズ」になってからも、そのまま引き続き読んでいたが、やはり「プチフラワー」のファンとしては、どこか違ったらしく、そのうちに読まなくなってしまった。だから、十数年ぶりに手にしたことになる。へー、今は、こんな作品が連載されているのか…と感慨に耽…え『7SEEDS』『風光る』知ってる…時が止まっている…ずーっと、ずーっと連載してたのかっ感無量久しぶりに読んだら、さいとうちほ先生の『とりかえ・ばや』が面白そう…コミックス買ってみようかな。そして吉野先生の遺作、なんだかとってもあったかい作品でした。“今日は何の日”【5月6日】水戸藩主、徳川斉昭、謹慎処分を受ける(1844=天保15年)。(←旧暦。新暦では6月21日となる。)謹慎の理由には、時代に先駆けて廃仏毀釈を行った(=仏教弾圧)などが含まれているとか。

続きを読む

5年目の3.11

あの日から5年、今年は曜日も同じなので、ここから2週間ほど、思い出し記録を記載していきたい。3月11日、日本観測史上最大級の地震が発生した。私は、職場で地震に遭った。オフィスからは男性社員が出払っていて、私と、同じ業務をしている同僚、翻訳業務をお願いしている契約社員の女性、そしてアルバイト女子の4人だけだった。急ぎの仕事もなく、祐飛さんのファン仲間から来たGWの旅行計画のメールをちょうど見ていた…という…(時効ですよね)最初、契約の女性が「じしん?」と言った。「あ…そうかも…」それは本当にかすかな揺れだった。そこからしばらくしてわりと大きな横揺れが来たが、縦揺れから横揺れに移る感覚の長さから、私は震源地は遠いと判断して、「遠いから大丈夫だよ」と言ったのを覚えている。けれども揺れは、おさまるどころか、どんどん大きくなって…その時初めて、恐怖が襲ってきた。急いで机の下に身を隠し、大きな横揺れに耐えていた。どこかでパーテーションが倒れ、ガラスの割れる音がした。揺れが収まっても、しばらく動けなかった。すると、外から、「早く外に出ろ」という声が聞こえる。慌てて、上着を着てバッグを手にして外に出た。そのまま、建物の安全が確認できるまで、3時間ほど外で待機させられた。途中、社内のコンビニでペットボトルの水を買ったが、その時はまだ普通になんでも買える状態だった。家にも電話して、家族の無事を確認した。また、3時からの会議が中止でいいのか、とか、来週提出の資料はどうする、とか、外で顔を合わせた人と普通の会話をしていた…

続きを読む