月組大劇場公演

6月以来のムラですが、大劇場は、3月以来ですね。 今回観劇したのは、月公演「フリューゲルー君がくれた翼」と「万華鏡百景色」の2公演。友の会が珍しくSS席を当ててくれたので、ありがたく観劇させていただきました。 ということで、いつものように、箇条書き形式で感想を記載していきたいと思います。まずは「フリューゲル」。・これは…これは…「国境のない地図」なのでは・母と息子が西と東に引き離される展開からの…東西を超えた男女の出会いが描かれ、最後に壁が壊される…と・銃を突きつけられた神父(夢奈瑠音)が「第九」を歌い始める設定は、まさにあの日の美々杏里さん…・なのに、あの日の千珠晄さんのように「壁を崩そう」が出てこないで、ちなつちゃんはご自害…・あれ、でも、なんか既視感あるな、これ…と思ったら、ここだけ「紫禁城の落日」だったかもしれない。(麻路さきさんの役)・そして、やはり母ものとして終わる…と・ちょっと気になったのは、大劇場もの2作連続で、トップコンビのどっぷり恋愛ものではなかった点。宝塚も恋愛至上主義じゃなくなってきているのかもしれないが、それが続くと、それはそれで気になるものだ ショーは、栗田先生の大劇場デビュー作。・上田久美子氏がショー作品を手掛けた時も、ストーリーショーだったが、女性演出家の方が、理屈っぽいのかな・芥川龍之介の「地獄変」を舞台化したシーンは、ラストで縊れ死んだ良秀が呟く「地獄だ」から、次景冒頭の「りんごの歌」へ繋ぐことにより、「地獄変」の炎が、東京大空襲に重なる。東京が歩んできた…

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宝塚星組東京新人公演「1789」ライブ配信

宝塚歌劇星組公演「1789」の新人公演をライブ配信で観劇した。お気に入りの娘役さん、詩ちづるちゃんのヒロイン、オランプを楽しみにしていたが、期待通りで、よき新公。大作で、しかも、東京のみの開催ということで、星組若手のみなさんも大変だったと思うが、力演が心地よかった。久々に本公演を知らずに新人公演を観たため、しかも、妙に作品自体は知っているため、変な先入観があったりするかも…だが、一応、備忘としての感想を残しておく。 初演と違って、時系列に進んでいくのね…あっちの方がインパクトがあったけど、まあ、いろいろあるのでしょう。 主人公・ロナン役は、稀惺かずと。美しい。カンパニーを引っ張る強い力。初主演で、大劇場新公が中止になってしまった一本勝負の主役というプレッシャーの中、熱い男・ロナンを体当たりで演じていて清々しかった。ヒロイン・オランプ役、詩ちづる。可愛い。芯の強いヒロインが似合う。このまま、いい感じに育って行ってほしい。歌も安定していた二人は同期なのね。しっかり支えあっていて、よい同期コンビでした。マリー・アントワネット役は、瑠璃花夏。しょっぱなの見せ場がカットになってしまったので、逢引の場面からの登場。なので、「なんだこのバカ女は…」という感覚が抜けなかった。残念すぎる。フェルゼンを詰る言葉の声質に注意するだけで、ずいぶん違ってくるのだが…。ラストの歌は、しっかり見せ場になっていた。あとの役は、集団劇の要素が強くて、個々の若手のファンだったらその良さに気がついたと思うが、「全体のエネルギーに調…

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鳳月杏DS「Gemini」

宝塚月組・鳳月杏DS「Gemini」に参加してきました 宝塚ホテルでのDSということで、久々に関西へ。曇り空の宝塚駅前では、ベルサイユのばらが咲いていました。 ベルサイユのばら。 王妃アントワネット。 フェルゼン伯爵。(たぶん、色的にそうだと思います。)宝塚の街はひっそりとしていました。大劇場公演が行われていないって、こういうことなんですね。  ドキドキしてきました。てか、前日から興奮してあまり寝てないです、正直。 どきどきした上に、頭がクラクラしてきました。 こちらは、今回のDSに因んだスペシャルカクテル。ノンアルコールカクテルの「Pollux(ポルックス)」です。DSタイトルにかけて、スペシャルカクテルは、カストルとポルックスでした(よーく考えてみれば、宝塚ファン、双子座といえば、カストルとポルックスだと、ほぼ全員知っているのって、すごいですよね。) オードブルは、「オマール海老と鮪のプレッセ 彩のサラダとブロッコリーのピューレ添え」。宝塚ホテルでも、久々に、お料理も一品ごとの盛り付けになったようで、お皿に気合が感じられます。もちろん、出席者間のアクリル板設置や、お土産のアルコールスプレーもなく、今回は一人参加でしたが、同じテーブルの方と和気藹々お話ししながら、お食事できました。プレッセは視覚に訴えるためか、中身が大きめで、違う食感の食材が寄せられているので、味わいを確かめながら食べるのが楽しかったです。ちょっとカットが難しいのですが。最近、サラダは…

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宙組大劇場公演

わりと桜の季節に宝塚に行くことが多い気がします。昨年も行きましたね 花の道の桜は、こんな感じでした さて、今回観劇したのは、宙組公演「カジノ・ロワイヤル~我が名はボンド~」、宙組トップコンビ、真風涼帆&潤花のサヨナラ公演であり、作・演出は、巨匠小池修一郎先生友の会が珍しくお友達になってくれたチケットで、ありがたく観劇させていただきました。というわけで、いつものように、箇条書き形式で感想を記載していきたいと思います。 ・冒頭、007ミリシラの宝塚ファンに向けて、時代背景、SPYの仕事、各国の情報機関の名前…など真風ボンドの丁寧な解説が入る。さすが、親切設計の宝塚・舞台は1968年のヨーロッパ。ってことは、すごく近くで「プラハの春」(2002年星組)が繰り広げられていたんだろうな・「憂国のモリアーティ」好きとしては、「憂国…」のキャラクターの一人であるジェームス・ボンドをついつい思い出してしまう。(「憂国…」では、進退窮まったアイリーン・アドラーが女であることを捨ててジェームス・ボンドとしてモリアーティ陣営に加わる。長男のアルバートは、MI6のトップ“M”でもあるため、MI6の仕事の一部にモリアーティプランが紛れ込まされている。)マネーペニーちゃんも出てくるしね(むしろ、マネーペニーが007のキャラクターだったことを今回初めて知った)・潤花の絶対領域が最強・男性側の登場人物がキャラクターとして誰もかっこよくないんですけど…(もちろん男役としてはかっこいいですよ、みなさん)・そんな中で、唯一、私の…

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月組大劇場公演

今年初めての宝塚大劇場です。 前回の月組公演以来。コロナ前は、ほぼ全組来てたのに。コロナ以降、生活様式が変わった…というのは、もうほぼ克服してて、その後、昨年くらいからチケットが取れない+宿泊費の高騰で、ムラが遠くなってしまった。今回も、大劇場のテラスでお友達と合流、さっそく11時公演を観劇した。というわけで、いつものように、箇条書き形式で記載していきたいと思います。 今回は前ものが田渕大輔先生の日本もの「応天の門」。漫画原作のクライムサスペンス。探偵役は、この時期全国の受験生を助けるのに忙しい菅原道真公。・オールドファンには、かつての「花の業平」を思い出す内容も含まれている。やっぱり、藤原基経、いつの時代も最強ですね。今回は、おだちん(風間柚乃)が演じています・原作漫画はまだ終了していないそうなので、既に完結したエピソードから物語を構成、ラストで、まだまだ本当の終わりじゃない、みたいな演出を見せる。なかなかうまい作り・菅原道真は天才少年。その分、人の心の機微が分からない。「憂国のモリアーティ」のシャーロック・ホームズに似たキャラクター、しかももっと若い。これは、月城かなとのニンではないと思う。ただ、恋人関係でないバディになれるトップコンビは、やはり月組かな…・道真のバディになる昭姫(しょうき)は海乃美月。姉御肌でかっこいい役はピッタリ・原作ではバディ役になっている在原業平は鳳月杏。平安きっての色男というのが、ピッタリ。業平といえば、入内直前の藤原高子を盗み出した事件が有名だが、本作でも、高子…

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宝塚宙組東京特別公演「MAKAZE IZM」

真風涼帆リサイタル「MAKAZE IZM」 構成・演出:石田昌也作曲・編曲:手島恭子、太田健、高橋恵、玉麻尚一振付:御織ゆみ乃、若央りさ、AYAKO、平澤智、百花沙里装置:稲生英介衣装:大津美希照明:安藤俊雄音響:大坪正仁小道具:加藤侑子歌唱指導:西野誠演出助手:雑賀ヒカル舞台進行:片桐喜芳舞台美術製作:株式会社宝塚舞台演奏コーディネート:新音楽協会制作:長妻慶樹制作補:小坂裕二制作・著作:宝塚歌劇団主催:阪急電鉄株式会社 奇跡が起きまして…観劇することができました 今回の構成・演出は石田先生。わりと、演出家メッセージ(公演プログラム)で言い訳書くタイプなんですが、前回のコンサート「FLY WITH ME」の構成・演出を担当した野口先生のような若い感性がないし、時代についていっていない不安があったそうで、それでも集大成的なリサイタルを!という劇団の言葉にやる気を出して、足りない感性は、若手・中堅演出家へのアンケートで補ったとか。若手・中堅の意見によるシーンは、ちゃんと取り入れられていたと思う。 まあ、だいたいコンサート形式の舞台の場合、一度観劇しただけでは、記憶に残っているシーンの方が少ない。とはいえ、幸運が2回続くはずもなく、ポンコツな脳みそが覚えている限りの内容の薄いレポートになる予定です。一応、セットリストは手に入れたものの、それを見てもどんなシーンだったか覚えていないのだから、残念な私の記憶力だったのでした。 プログラムに記載されている「MAKAZE IZM」という曲、とてもよい…

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宝塚雪組東京公演「蒼穹の昴」観劇

グランド・ミュージカル「蒼穹の昴」~浅田次郎作「蒼穹の昴」(講談社文庫)より~ 原作:浅田次郎脚本・演出:原田諒作曲・編曲:玉麻尚一音楽指揮:御崎惠振付:羽山紀代美、麻咲梨乃、AYAKO、百花沙里京劇指導:張春祥装置:松井るみ衣装:有村淳照明:勝柴次朗音響:大坪正仁映像:石田肇小道具:増田恭兵効果:本田征也所作指導:袁英明歌唱指導:西野誠演出助手:谷貴矢、指田珠子衣装補:加藤真美舞台進行:出合史奈 舞台美術製作:株式会社宝塚舞台演奏コーディネート:ダット・ミュージック制作:山中一平制作補:齋藤智子制作・著作:宝塚歌劇団主催:阪急電鉄株式会社 浅田次郎先生の大長編「蒼穹の昴」は未読。あまりの長編に腰が引けたのだが、わからないことがあった時には、浅田次郎ファンで雪組ファンの友人に聞いて理解を深めることができた。この協力がなかったら、なかなか理解できなかったかも…と思う。まあ、たいがい、わからない部分は、原田先生が原作を自己都合で改変していた部分だったので、浅田先生には、何の罪もありません。(あと、私自身の歴史への認識不足でもないことがわかって、ホッとした。) 時は19世紀末、中国は清の時代。主人公の梁文秀(彩風咲奈)が、居酒屋で騒いでいると、家令(奏乃はると)が合格通知を持って駆け込んできた。これでいよいよ科挙最終試験に進むことになる。この場面で一緒に飲んでいるメンバーが、真那春人、久城あす、諏訪さきで、店主が汝鳥伶。冒頭から、間違いないキャストで掴んでくる。が、ひとつ気になることが…。清時代…

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「グレート・ギャツビー」感想 その2

飛蚊症になってしまい、慌てて眼科に駆け込むも、「加齢」と言われてしまいました。いいんです、病気の方がイヤですからね。 ということで、「加齢なるギャツビー」じゃなくて、「グレート・ギャツビー」感想、「その1」はこちらです。 第2部冒頭のシーンは、大劇場用の華やかな場面が新設されている。と同時に、2番手の役になったトムのキャラクターを見せる場面にもなっている。週末のジークフェルド・フォーリーズのステージを予約したので、一緒にいかないか、と、ニックを誘うトム。が、ゴルフ練習中のニックは、それどころではない、と断る。トムは、仲間を引き連れて、フォーリーズに向かう。華やかなステージは、アンナ(晴音アキ)とルディ(彩海せら)を中心に繰り広げられる。トムを招待したヴィッキー(結愛かれん)は、踊り子の一人。どうやら、大金持ちのトムに夢中なようで、ステージの最中、トムにアピール(しているっぽいポーズ)を繰り返している。銀橋に居残ってコケティッシュな笑顔を振りまくヴィッキー。それに気づいたルディが、迷惑そうにハケるように促す流れが面白い。東京に来て、少し強調されたかなこれを受けて、楽屋に花を持っていくトムを、仲間がからかう。「そんなんじゃないよ」とか言いながらも、まんざらでもないトム。楽屋に入り、花とゴージャスなアクセサリーをプレゼントすると、ヴィッキーはトムに抱きつく。と、そこへドアが開き、二人を撮影するミッチェル(佳城葵)と恫喝するスレイグル(蓮つかさ)。とっさにヴィッキーを見たトムの芽が、驚くほど冷たい。こ…

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宝塚月組東京公演「グレート・ギャツビー」観劇

三井住友VISAカードミュージカル「グレート・ギャツビーーF・スコット・フィッツジェラルド作“The Great Gatsby”よりー」 脚本・演出:小池修一郎作曲・編曲:太田健、吉崎憲治、高橋恵、小澤時史指揮:塩田明弘振付:羽山紀代美、尚すみれ、桜木涼介、AYAKO、AKIHITO装置:松井るみ衣装:有村淳照明:勝柴次朗音響:大坪正仁映像:石田肇小道具:下農直幸歌唱指導:やまぐちあきこ、KIKO演出補:田渕大輔演出助手:平松結有舞台進行:香取克英舞台美術製作:株式会社宝塚舞台演奏:宝塚歌劇オーケストラ制作:真加部隼制作補:西尾雅彦制作・著作:宝塚歌劇団主催:阪急電鉄株式会社特別協賛:VJAグループ衣装提供:ONWARD、Akurarobeゴルフ指導協力:株式会社KMG チボリゴルフ 1991年以来、31年ぶりの大劇場公演。とはいえ、一本ものなので、2008年以来14年ぶりの「グレート・ギャツビー」でもある。宝塚ファン歴だけは長いので、両公演とも観劇している。その間に、フィッツジェラルド作品を何度も読み、1991年の「華麗なるギャツビー」は、尺の関係で、本作を貫く「神の目」という視点を入れ込むことができなかったんだな…とは思った。とはいえ、2008年版は、別箱公演だったため、若干引き伸ばしに窮しているようにも見え、初演と再演の中間の尺が一番適切なんだろうな…と思うようになった。そう考えると、フィナーレが付く大劇場1本ものという尺は、ちょうどよい尺に思える。ようやく、決定版「グレート・ギャツビー…

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宝塚花組東京公演「巡礼の年/Fashionable Empire」観劇

ミュージカル「巡礼の年~リスト・フェレンツ、魂の彷徨~」 作・演出:生田大和作曲・編曲:太田健、斉藤恒芳音楽指揮:西野淳振付:御織ゆみ乃、上口耕平装置:國包洋子衣装:有村淳照明:笠原俊幸音響:大坪正仁小道具:太田遼歌唱指導:堂ノ脇恭子 週に一度は観劇するつもりが、一度しか観劇できなかったおそらくそれすらも、幸運なのだろう。一ヶ月強公演が予定されていたのに、実際に公演できたのは、8月14日15:30公演から8月19日まで、そして9月4日の大千秋楽の8公演だけだったのだから。 「巡礼の年」は、作曲家・ピアニストとして活躍したフランツ・リストの物語。サブタイトルに「魂の彷徨」とあるように、魂の物語でもある。リストの活躍した時代のパリは、王政復古の時代だった。とても危ういインターバルのような時代。フランスは、100年ほどの間に、王政⇒共和制⇒帝政⇒王政復古⇒共和制⇒帝政⇒共和制という形で政治が動いており、革命騒ぎもしょっちゅう起きていた。一度革命を起こされ、奇跡的に復活した王制なのだから、過去の反省の上に立って、少しは質素な生活を送ればいいのに、相変わらず連夜の舞踏会三昧な貴族たち。社交界の中心にいるのは、ラプリュナレド伯爵夫人(音くり寿)。パリ高等音楽院に入学できなかったフランツ・リスト(柚香光)は、共に入国した父を失い、以後、貴族のパトロンたちの庇護を受けながら、日々を過ごしていたが、夫人のツバメになることで、一躍、社交界の寵児となった。パーティーや舞踏会に招かれると、アクロバティックな演奏と美…

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