ミュージカル「薄桜鬼」観劇

ミュージカル「薄桜鬼 真改」相馬主計篇 原作:オトメイト(アイディアファクトリー・デザインファクトリー) 演出・脚本・作詞:西田大輔 音楽:坂部剛 殺陣:六本木康弘 振付:MAMORU 舞台監督:久保健一郎 美術:秋山光洋 照明:鶴田美鈴 音響:ヨシモトシンヤ 衣裳:八重樫伸登 ヘアメイク:海野由香 歌唱指導:Yuko 音楽助手:戸部百合亜 演出助手:新早由季 トレーナー:伊藤洋 フォトグラファー:TOBI 宣伝・グッズデザイン:羽尾万里子 制作進行:杉田智彦 9年ぶりの「薄桜鬼」観劇。薄ミュ初演を観た感想はこちら。まだ、2.5次元舞台という認識を私は持っていなかったが、ゲームとかアニメに登場するような人がちゃんと3Dで存在しているんだなーと、正しく理解していたようだ。あの時、ちょっと歌がアレやなぁ~以上の感想を持たなかった松田凌くんを、ステキだな~と思うようになるのだから、9年という歳月は、偉大である。(もちろん、その間の努力ありきだと思うけれど…) タイトルについた「真改」は、もとになるゲームのシリーズが「薄桜鬼 真改」ということのようですね。ただ、物語の最後に登場する刀が「真改」(江戸時代の刀工、井上真改の刀。晩年作の刀にこの銘があるらしい)だったので、その辺からタイトルが出ているのかも。ゲームやらないから、わからないけど。 今回の主人公、相馬主計(そうま・かずえ)。普通に読めちゃったんだけど、どうして読めたのかなと考えて、あ…と気づいた。2016年の大河ドラマ「真田丸」で、新井浩文…

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ブロードウェイ・ミュージカル「THE PROM」観劇

ブロードウェイ・ミュージカル「The PROM」Produced by 地球ゴージャス 日本版脚本・訳詞・演出:岸谷五朗 演出補:寺脇康文、寺﨑秀臣 音楽監督:福井小百合 訳詞:長島 祥 美術:石原 敬(BLANk R&D)音響:武田安記(エス・シー・アライアンス)照明:日下靖順 映像:石田 肇 電飾:小田桐秀一(イルミカ東京) 衣裳:十川ヒロコ ヘアメイク:宮内宏明 振付:藤林美沙、三井 聡 音楽制作:カンパニーAZA 演出助手:森田香菜子 舞台監督:藤井伸彦 宣伝美術:中野淳仁 宣伝写真:角田修一 宣伝映像:石田 肇 宣伝:柴崎公毅、蛭子野裕也、村田健太朗、株式会社ディップス・プラネット 票券:インタースペース 営業:木田波子 マーチャンダイジング:中川美紀、船曵真奈 監修:森永貴彦(LGBT総合研究所) 制作:伊藤宏実、山浦依里子、福島美咲、齊藤有佳、秋葉真央 アシスタントプロデューサー:松本有希子 プロデューサー:多田里奈 エグゼクティブプロデューサー:小見太佳子 後援:WOWOW 特別協賛:大和ハウス工業株式会社 企画・製作:株式会社アミューズ インディアナ州の高校に通うエマ(葵わかな)は、レズビアンであることをカミングアウトしている。校内に彼女がいるのだが、相手は、エマとの交際を周囲に隠している。エマは、ハイスクールの卒業前のパーティー、“PROM”に彼女と一緒に参加して、二人の交際をオープンにしたい。でも、おかたいPTAのせいでPROMが中止になってしまって悲しい…そんな…

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ブロードウェイ・オリジナルミュージカル「BARNUM」観劇

ブロードウェイ・オリジナルミュージカル「BARNUM」 翻訳・訳詞:高橋亜子 演出:荻田浩一 音楽監督:荻野清子 振付:木下菜津子、松田尚子  美術:乘峯雅寛 衣裳:木鋪ミヤコ(doldol dolani)  衣裳製作:大屋博美(doldol dolani) ヘアメイク:田中エミ  照明:奥野友康  音響:原田耕児 映像:新倉和幸、九頭竜ちあき  映像協力:ウォーリー木下 歌唱指導:満田恵子  稽古ピアノ:中原裕章 演出助手:坂本聖子  舞台監督:弘中 勲 宣伝:エイベックス・エンタテインメント  票券:インタースペース 版権コーディネート:東宝ミュージック 特別協力:木下サーカス 企画:シーエイティプロデュース 映画「グレイテスト・ショーマン」のモデルにもなったフィニアス・テイラー・バーナムの一代記をミュージカル化した作品。日本版は、今回が初演。感染症対策もあり、出演者を絞り、サーカスシーンは映像を駆使して上演。 バーナム(加藤和樹)は興行師だが、当時の興行は「見世物」なので、興行師は、つまり、詐欺師に近い。世界最高齢160歳の女性(中尾ミエ)を歌わせるとか、まあ、天性の嘘つきなのかもしれない。妻のチャイリー(朝夏まなと)は、夫をとても愛しているけれど、夫が嘘をついてお金を稼いでいることには、心の葛藤がある。バーナムは、妻をとても愛しているけれど、スウェーデン人歌手、ジェニー・リンド(フランク莉奈/綿引さやか)との熱愛事件なども起こしたりするし、妻の望むような、「まじめでまっとうな仕事…

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「マリー・アントワネット」観劇

ミュージカル「マリー・アントワネット」 脚本・歌詞:ミヒャエル・クンツェ 音楽・編曲:シルヴェスター・リーヴァイ 演出:ロバート・ヨハンソン (遠藤周作原作「王妃マリー・アントワネット」より ) 翻訳・訳詞:竜 真知子 音楽監督:甲斐正人 振付:ジェイミー・マクダニエル 演出補:末永陽一 歌唱指導:林 アキラ、やまぐちあきこ 美術コンセプト:Robert Johanson、Michael Schweikardt 美術:松井るみ 照明:高見和義 音響:山本浩一 衣裳:生澤美子 ヘアメイク:野澤幸雄(スタジオAD) 映像:奥 秀太郎 振付助手:青山航士 指揮:塩田明弘 オーケストラ:東宝ミュージック、ダット・ミュージック 音楽監督助手:宇賀神典子 稽古ピアノ:國井雅美、中條純子、石川花蓮 舞台監督:廣田 進 制作助手:廣木由美、土器屋利行 プロダクション・コーディネーター:小熊節子 プロデューサー:岡本義次、田中利尚 宣伝美術:服部浩臣 宣伝写真:平岩 享、田内峻平 ウィッグ製作協力:アデランス 製作:東宝 知人のお誘いで観劇。前回公演も観ていたので、今回はパスするところだったが、おかげであらためて、このミュージカルをかみしめることができた。前回の観劇から、2年と少し。出演者は、そんなに変わっていない…と思う。(うろ覚え…)フェルセン伯爵役は、Wキャストの一人が古川雄大⇒甲斐翔真となっている。ゆんは、「モーツァルト!」の稽古とかぶる…ということなのだろう。 Wキャストのうち、私が観劇したキャス…

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「ポーの一族」観劇

ミュージカル・ゴシック「ポーの一族」 原作:萩尾望都『ポーの一族』(小学館「フラワーコミックス」刊) 脚本・演出:小池修一郎(宝塚歌劇団) 作曲・音楽監督:太田健(宝塚歌劇団)美術:松井るみ照明:笠原俊幸音響:大坪正仁衣裳:生澤美子ヘアメイク:岡田智江(スタジオAD)映像:九頭竜ちあきサウンドプログラマー:上田秀夫振付:桜木涼介、KAORIalive、新海絵理子アクション:諸鍛冶裕太歌唱指導:西野誠、堂ノ脇恭子演出助手:長町多寿子技術監督:小林清隆舞台監督:徳永泰子 音楽監督補:竹内聡音響補:東山あつ子美術助手:平山正太郎映像助手:藤本明日香(SIKAKU Inc.)振付助手:橋本由希子稽古ピアノ:太田裕子、宇賀村直佳、松永祐未子 Special Thanks:鳳真由、章平、高岸直樹、國井雅美、中條純子、境田桃子、野口彰子、石川花蓮、中野裕子、Die-co☆ 主催(大阪・東京公演):梅田芸術劇場  (愛知公演):御園座、中日新聞社 協力:宝塚歌劇団 企画・制作:梅田芸術劇場 宝塚在団中に演じた公演を、退団後に外部で男性キャストと共に再び作る。一路真輝の「エリザベート」、安蘭けいの「王家に捧ぐ歌」、早霧せいなの「るろうに剣心」…そして、明日海りおの「ポーの一族」男性キャストが混ざった状態でも、男役は、男性として存在し得る。それは、「るろうに剣心」で証明された。過去、一路真輝は、トートからエリザベートに役を変えた。安蘭けいは、女役としての当たり役だった。少しずつ、男役が「宝塚だけのも…

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ミュージカル「パレード」観劇

ミュージカル「パレード」 作:アルフレッド・ウーリー 作詞・作曲:ジェイソン・ロバート・ブラウン 共同構想及びブロードウェイ版演出:ハロルド・プリンス 演出:森新太郎 翻訳:常田景子 訳詞:高橋亜子 振付:森山開次 音楽監督:前嶋康明 初演の時、この作品は、リピートはとてもできないけど、たぶん再演されたら、観に行っちゃうだろうな…という感想を持ったが、その通り、再演を観に来てしまいました。 この物語は、おそろしいことに「実話」である。1913年、アメリカ南部のジョージア州アトランタ。宝塚ファンには、アトランタ、アトランタ、ランランララランランでおなじみの南部最大の都市。メモリアル・デイ(戦没者追悼記念日)から物語は始まる。この日、南部の人々は仕事を休み、パレードに参加する。しかし、工場長のレオ・フランク(石丸幹二)は、今日も出勤する。北部出身のユダヤである彼には、南軍は負けたのに、その事実を認めずに、まるで戦勝記念日のようにパレードをする人々が理解できなかった。レオは、この土地で浮いていて、人々から理解されず、彼も人々を理解しようとしなかった。彼が、工場長という仕事を受けたのは、高い給料と、妻のルシール(堀内敬子)が南部出身という二つの理由だった。妻は、レオにも南部の風習を理解してほしいと願っていたが、それは難しかった。メモリアル・デイの翌日、工場で働いていた13歳のメアリ・フェイガン(熊谷彩春)という少女が死体で発見された。そして、事件から数日、なんの関係もないレオが犯人として逮捕されて…

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ミュージカル「EDGES」(RED)観劇

MUSICAL「EDGES-エッジズー」by Beni Pasek & Justin Paul TEAM RED 演出:荻田浩一音楽監督:奥村健介 CAST:林翔太、藤岡正明、実咲凜音、梅田彩佳 演奏:中原裕章(ピアノ)、YUTAKA(ギター)、瀬戸圭介(ベース)、李令貴(ドラム) もっくん(太田基裕)の出演した“TEAM BLUE”を観劇して、オギーが演出する“TEAM RED”への興味が抑えきれず、観劇。劇場に着いたとたん、レッドカーペットのある式典会場のような舞台セットを見て、「来てよかった」と確信。来た瞬間に「違いが鮮明」ってすごいかも。 幕が開いたら、もっと違う。コンサート形式のような舞台になっていた。出演者は、ブラックフォーマル。ほかの人が歌っている間は、舞台上に置かれた丸テーブルとスツールで待機。基本、歌で勝負するが、ちょっとしたツッコミなど、MCもあり、演劇的要素の高いナンバーは、感情表現多めに表現する。 こういう表現もあるんだなぁ~と、面白く観劇した。メンバーがメンバーだけに、歌の安定性と、ネタ曲の表現性はさすがだった。藤岡くん、ほんと、いつ観ても飽きない~ラストに劇場後方のホリゾントの向こう側まであらわにした演出が、すごく素敵だった。新国立中劇場は、奥行きが深い劇場なのだけど、その奥の奥は搬出口になっていて、そこまで開きながら、照明で隠すというのが面白い。あと、出演者のご挨拶のぐだぐだぶりが、フォーマルな衣装に似合わなくて、可愛かったです。(林くんのジャニ…

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ミュージカル「EDGES」(BLUE)観劇

MUSICAL「EDGES-エッジズー」by Beni Pasek & Justin Paul TEAM BLUE 演出:元吉庸泰音楽監督:園田涼 CAST:太田基裕、矢田悠祐、増田有華、菜々花 演奏:松井トモコ(ピアノ)、桑原まこ(シンセサイザー)、野崎めぐみ(パーカッション)、大月文太(ギター) 「ラ・ラ・ランド」や「グレイテスト・ショーマン」の音楽を手掛けたベンジ・パセックとジャスティン・ポールコンビのデビュー作である、このミュージカルは、曲順の入れ替え、オーケストレーションのアレンジが、“推奨”されている。この題材をもとに、三人の演出家と三人の音楽監督がタッグを組み、三組の舞台を上演するはずだったが、残念ながら、コロナの影響で、上演は中止された。本作は、そのリベンジ公演となる。リベンジ公演は、残念ながら二組の舞台となったが、やっぱ、行かなきゃね…と、気合を入れて行ってきた。 なにか大きな物語があるわけではない。曲は互いに独立していて、4人の登場人物は、歌のたびに様々な人物になって歌わなければならない。こういうミュージカルを、“ソングサイクル・ミュージカル”と呼ぶらしい。ソングサイクル・ミュージカルは、テーマがひとつあれば、それでいいらしく、本作で、それは「大人になるとは…」。出演者は、十分に大人みたいだけど、そんな彼らが、瑞々しい若者の感性を引っ張り出してきて、時にソロで、時にハモりつつ、歌の世界を紡いでいく。曲ごとに、キャラが変わることには、舞台上に、衣装を散らばらせ…

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ミュージカル「NINE」観劇

ミュージカル「NINE」 脚本:アーサー:コピット作詞・作曲:モーリー・イェストン演出:藤田俊太郎 翻訳:小田島則子訳詞:高橋亜子音楽監督:島健振付:新海絵理子、DAZZLE音楽監督補・ヴォーカルデザイン:福井小百合美術:松井るみ照明:沢田祐二音響:大野美由紀映像:横山翼衣裳:前田文子ヘアメイク:宮内宏明稽古ピアノ:中野裕子、大隈一菜演出助手:元吉庸泰舞台監督:倉科史典技術監督:小林清隆 東京公演主催:TBS、梅田芸術劇場 ミュージカル「NINE」は、このブログでも映画を含めると3回紹介している。初演以外は全部観てるんじゃないかな。興味のある方は、当時の感想をご覧ください。こちらが映画版の感想ですが、本文中に過去2回観劇した時の感想へのリンクがあります。 先日の「プロデューサーズ」の時、過去の感想と今の感想がよく似ていると思ったが、今回も、同じような感想を持った。イタリア語のセリフが出てきて、意味が分からない!というのは、もう、最初からそうだったんだな~。納得!てか、そういうものなんだろうな。 さて、実は、たった一度しか観劇機会がなく、しかも2階席だったというのに、私は、武器(オペラグラス)を忘れて観劇に行ってしまった…そのため、舞台機構の大胆な使い方などは、面白く見ることができたものの、肝心の役者たちについては、表情まではまったく見えなくて、無念すぎた… 映画監督グイド(城田優)が、次回作の製作に行き詰まってヴェネチアのスパを訪れ、そこで様々な女性たちの本音を浴びせられる…という設…

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ミュージカル「ビューティフル」観劇

ミュージカル「ビューティフル」 脚本:ダグラス・マクグラス音楽・詞:ジェリー・ゴフィン&キャロル・キング、バリー・マン&シンシア・ワイルオリジナル演出:マーク・ブルーニ振付:ジョシュ・プリンスオリジナルセット・デザイン:デレク・マクレーンオリジナル衣裳デザイン:アレホ・ヴィエッティオリジナル照明デザイン:ピーター・カックゾロースキーオーケストレーション・ヴォーカル& 音楽アレンジ:スティーブ・シドウェル‘17年版演出リステージ:シェリー・バトラー振付リステージ:ジョイス・チッティック音楽スーパーヴァイザー:ジェイソン・ハウランド 翻訳:目黒 条訳詞:湯川れい子演出リステージ:上田一豪音楽監督:前嶋康明照明:高見和義衣裳:前田文子音響:山本浩一ヘアメイク:林 みゆき美術アドバイザー:石原 敬歌唱指導:高城奈月子振付補:小島亜衣演出助手:河合範子舞台監督:北條 孝アシスタントプロデューサー:荒田智子プロデューサー:小嶋麻倫子、仁平知世 宣伝美術:東 白英、東 康裕宣伝写真:HIRO KIMURAウィッグ製作協力:ADERANS/FONTAINE 一度観てみたかったのだが、なかなか縁がなく、今回、ようやく初観劇を果たすことができた。 帝劇のコロナ対策は、以前の通りだが、1席おきの配席はやめている。そうすると、座席が埋まっていない感じ。やはり、都内まで来ることに躊躇しているミュージカルファンは一定数いるんだろうな。この作品は、アメリカのヒットメイカー、キャロル・キングの半生を描いていて、…

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