「La Musique De Paris 1930-1970」(1)

「La Musique De Paris 1930‐1970」 ゆうひさんが出演するイイノホールのシャンソンのショーを観てきました。7月30日から8月1日の3日間行われ、出演者は日替わり。ゆうひさんは、30日と31日の2日間出演なので、この両日のレポートをしたいと思います。 (1)7月30日公演幕が上がると、左からピアノ、ウッドベース、パーカッション、アコーディオン、サックスという編成のバンド。サックスを入れたアレンジというのが、ちょっと変わっていて面白い。今回の公演で取り上げる音楽についての簡単な解説がところどころ、真琴つばさの解説(声だけ)で挿入される。そして、まず、姿月あさとが登場し、「La Mer」を歌い、ステージは始まった。姿月は、続いて、「私は待つ」も。続いて、上野よう子が登場、「最後のワルツ」を。光沢のある白の清楚なドレス…と思いきや、スリットがかなり深かった…声が可愛らしいですね。続いて登場したのは、全身スパンコールのドレスを身にまとった、渡辺えり。こ、このイントロは…「群衆」(「群衆」はゆうひさんのレパートリーにもあるのだなので、あ、今日は、ゆうひさんの「群衆」はないんだ…と思ってしまうのは、ファンとして仕方のないところ…)やはり、女優さんは、こういうドラマチックな歌が似合うわね~踊りながら、熱く歌ってくれた。声量があって、プロのオペラ歌手のよう…次に夏樹陽子が登場、「サンジャンの私の恋人」を。アシンメトリーなドレスが、ハッとする美しさ。お変わりなく美しい…歌手活動をされてい…

続きを読む

「エリザベートTAKARAZUKA25周年スペシャル・ガラコンサート」ゆうひさん楽

「エリザベートTAKARAZUKA25周年スペシャル・ガラコンサート」25アニヴァーサリー版、ゆうひさんが出演する最後の回となる、26日夜公演、観劇してきました緊急事態宣言が出て、会場のヒカリエ自体は休業しているのに、シアターオーブだけが営業している…という異常事態。でも、幕が開けば、そこは、ただ、ひたすらにエリザベートの世界。 この日の冒頭のルキーニは、霧矢大夢。ショーアップされた空気を最初からまとっている。蘇った死者たちは、フランツ=初風緑、ルドルフ=朝海ひかる、子ルドルフ=初嶺まよ、ゾフィー=出雲綾、マックス=越乃リュウ、ルドヴィカ=愛純もえり、エルマー=麻尋えりか。ここまででも、W以上のキャストは全員、17日のキャストと違っていて、アニヴァーサリーしか観ていない観客(私のような…)も楽しめる設計になっていることがわかる。トート閣下は、この日の全員だけど、メンバーは少ない(麻路さき、姿月あさと、彩輝なお)。三人でも、超豪華です最初に登場するシシィは、蘭乃はな。梅芸の初日と同じ、蘭乃と越乃の父子。らんちゃんが、組子になった時から、ずっと見守ってくれた大先輩だし、ナホ氏が管理職になる道程を見守ってくれた組子でもあるんだな…などと懐かしく思い出す。なにより、ハリラバを見守ってくれた二人であるし。らんちゃんは、家庭教師(菜那くらら)をコチョコチョするいたずらを見せる。とにかく芝居心たっぷりなシシィで、おウタが多少アレなのは、気にならない感じ。綱渡りから落下した蘭乃シシィを迎えてくれたのは、彩輝トー…

続きを読む

「エリザベートTAKARAZUKA25周年スペシャル・ガラコンサート」東京初日

「エリザベートTAKARAZUKA25周年スペシャル・ガラコンサート」25アニヴァーサリー版、東京初日、観劇してきました 冒頭のルキーニは、宇月颯。現役ですよね、本公演で演ってますよね…というくらいハマっている。蘇った死者たちは、フランツ=和央ようか、ルドルフ=えまおゆう、子ルドルフ=望月理世、ゾフィー=純矢ちとせ、マックス=悠真倫、ルドヴィカ=愛純もえり、エルマー=麻尋えりか。そして、トート閣下は、全員(麻路さき、姿月あさと、彩輝なお、春野寿美礼、水夏希)が登場。これは、20周年の時もそうだったけど、本当に圧巻。冒頭の場面が終わり、登場したシシィは、実咲凜音。おしゃまなシシィ。家庭教師役は、菜那くらら。ヘレネは、琴音和葉。親戚たちは、天真みちる、咲希あかね、大月さゆ、玲実くれあ…辺りは覚えているけど…そして、登場したトート閣下は、姿月。姿月と実咲って、時代を超越した(15年くらい)宙組トップとトップ娘役なのね。謁見する皇帝陛下は、霧矢大夢。リヒテンシュタインとして、紫城るいが控えている。霧矢がフランツを演じた時には、既に紫城は退団しているので、こちらも、時代を超越した(こちらは4年)共演。シュヴァルツェンヴェルク=貴澄隼人、グリュンネ=扇けい、ラウシャー大司教=綾月せり、ケンペン=美翔かずき、ヒューブナー=如月蓮、ひとりの母親=花陽みく。バートイシュルからは、彩吹真央が皇帝になる。ということは、きりやん、みりおんエリザを見ていないのね結婚式ですべての不幸を始めるトート閣下は、春野。ここから、マ…

続きを読む

「エリザベートTAKARAZUKA25周年スペシャル・ガラコンサート」大阪公演

「エリザベートTAKARAZUKA25周年スペシャル・ガラコンサート」、大阪初日に行ってきました。 「エリザベートTAKARAZUKA25周年スペシャル・ガラコンサート」 脚本・歌詞:ミヒャエル・クンツェ音楽・編曲:シルヴェスター・リーヴァイオリジナル・プロダクション:ウィーン劇場協会構成・演出・訳詞:小池修一郎演出:小柳奈穂子翻訳:黒崎勇音楽監督:吉田優子編曲:甲斐正人指揮:西野淳オリジナル振付:尚すみれ 美術:大橋泰弘照明:勝柴次朗音響:大坪正仁衣裳:有村淳ヘアメイク:中原雅子歌唱指導:ちあきしん、林アキラステージングアシスタント:伽藍琳音楽監督助手・稽古ピアノ:中野裕子稽古ピアノ:森本夏生 映像:横山翼美術補:稲生英介演出助手:加藤由紀子舞台監督:徳永泰子 照明補:八木優和音響助手:佐藤日出夫衣裳アシスタント:川崎千絵 冒頭のルキーニは、宇月颯。ヤバい、かっこいいここで、一気にテンション上がる。宇月は、2009年版新人公演でルキーニを演じているそうだが、とても板についたルキーニで、安心して任せられると思った。蘇った死者たちは、フランツ=稔幸、ルドルフ=彩吹真央、子ルドルフ=月影瞳、ゾフィー=出雲綾、マックス=越乃リュウ。ルドヴィカ=愛純もえり、エルマー=麻尋えりかは、全日程変わらないとのこと。そして、トート閣下は、初日だから、全員(麻路さき、姿月あさと、彩輝なお、春野寿美礼、瀬奈じゅん、水夏希、朝夏まなと)出演。7人のトートとか、もう…ね、客席全員プロローグで死んでますね少女…

続きを読む

「キオスク」感想 その2

「キオスク」公演感想はこちらです。 こちらでは、出演者感想を書いていきたいと思います。 林翔太(フランツ・フーヘル)…先日、ミュージカル「EDGES」で観たばかり。連続での観劇になった。実は、この公演中に31歳になったらしい。もう、全然17歳な感じだったので、びっくりしたそれくらい、瑞々しくて素直なフランツだった。 橋本さとし(オットー・トゥルスニエク)…若い頃はけっこうやんちゃだったらしく、その頃、フランツの母・マルガレーテと知り合っている。第一次世界大戦の時に、塹壕の中で片足を失い、その後、キオスクの店主となって、そのことに誇りを持っている。彼の店の客には、共産主義者もユダヤ人もいるが、オットーは、すべて大事な客として対応し、そのことで、近所とトラブルになっても、決して引かなかった。橋本さんのオットーは、ちょっと強面で、でもとても優しくて、すごくかっこいい男を、内面がステキだからかっこいいんだよ…と、説得力をもって表現していた。そもそもかっこいい橋本さんが、内面のかっこよさを余すところなく表現しているところが、私的ツボでした 上西星来(アネシュカ)…フランツがプラーター公園で出会った少女で、フランツにとっては、初恋で初体験の相手。脚本によれば、太っている(ふくよか)らしいが、上西はむしろ痩せすぎな感じなので、ちょっと首をかしげてしまった。(ラブシーンで、上半身裸の背中を見せるので、特にそれを感じる)今回は、ものすごいレベルの演技陣の中に入ってしまったため、素人っぽさを感じる部分もあった…

続きを読む

「キオスク」観劇

「キオスク」 作:ローベルト・ゼーターラー翻訳:酒寄進一 演出:石丸さち子 美術:石原敬照明:影山雄一音響:清水麻理子音楽:森大輔衣裳:前田文子ヘアメイク:中原雅子振付:舘形比呂一アクション指導:明樂哲典演出助手:元吉庸泰舞台監督:瀧原寿子、篠崎彰宏(12月稽古時) こちらの写真は、最終公演地、静岡の劇場を出たところの景色です。千秋楽終了後、まだ、興奮冷めやらない中、ペデストリアンデッキから、撮影しました。ゆうひさんのおかげで、素敵な場所をたくさん訪問できて、幸せだな~と思ったひとときでした。 「キオスク」は、ローベルト・ゼーターラーの書いた小説が原作。 キオスク (はじめて出逢う世界のおはなし オーストリア編) 出版社/メーカー: 東宣出版 発売日: 2017/06/01 メディア: 単行本 ゼーターラー氏自身がこの作品を戯曲化し、昨年、石丸さち子さんの演出で、リーディーング公演が上演された。その時の出演者を一部残し、新たに出演者を増やして上演されたのが、今回の公演となる。今回の公演の特徴は、8人の出演者が、30を超える役を演じることにある。これは、最初の公演がリーディングだった影響かもしれない。リーディングなら、少ない出演者で多くの役を演じるのは普通だからだ。さらに面白いのは、主要な役以外をアンサンブルが演じるのではなく、すべての俳優がメインであり、サブであるという配役を貫いたところ。そのおかげで、ゆうひさんが、8役を演じる…という面…

続きを読む

ゆうひさん、作家デビュー?

これまで「群像」誌に2回ほど、映画と本のおすすめ作品を紹介する記事を書いていたが、その時は、あえて文体を崩すなどして、女優さんが頼まれてささっと書いた風を装った記事だな~と思った。しかし、今回は、少し違った。「最後の読書」というー私は週刊朝日の読者ではないので、想像だがー各界著名人が、人生最後の読書をするなら…みたいなテーマで書くコーナーなのだと思う。ゆうひさんは、「夢の図書室」というタイトルで書き始めている。一文は、ゆうひさん自身の読書体験に始まって、自分だけの図書室を持ちたいという夢までが、肩ひじ張らない…それでいて、無駄のない文章で綴られる。そこから、行間をあけ、「人生最後の日」というシナリオのト書きのようなものの中に、ちょこっとセリフが書かれた一文が書かれ、最後にまたゆうひさん自身の言葉に戻る。「人生最後の日」は、ゆうひさん自身の人生のような、ドラマのラストシーンのような、夢の中の場面のような、味わいのある文章で、エッセイの中に、一篇の掌編小説を挟み込んだ、といった趣き。 今まで、絶対に文章書けると思う、と何人もの人から言われ続け、でも、かたくなに、「私は無理」と言ってきたゆうひさんだが、本を読む人は、基本、文章を書ける人になる。小説家になる…というと、そこには、「テーマ、登場人物、ストーリー」(←覚えてます)を思いつけるか…という問題があるので、誰でもなれるものではないが、しゃれた文章を書けるかどうかは、読書経験とセンスの問題。今回、ゆうひさんの本気を見た、という気がした。 作家デビ…

続きを読む

「キオスク」初日

ゆうひさんにとって、2021年最初の舞台、「キオスク」が無事、初日の幕を下ろした。おめでとうございますすでに、それだけで、ものすごく幸せな気分です 若干ビビッて、出演者の一部が切れてしまいました(笑)煽りで山路さんもいない…ごめんなさい 今回の舞台には、いわゆる、アンサンブルキャストがいなくて、ゆうひさんと、吉田メタルさん、堀文明さんの三人が、たくさんの人々を演じることで、物語に厚みが加わるという構成。ゆうひさんが演じる役は、アンナ・フロイトのように、メインのキャラクターもいれば、名もなき通行人のおばあさんもいるし、黒衣的な(主人公の早替えのお手伝い)役どころもあったり…と様々。 キャーッと叫びたくなるような、サービスショットもあり、懐かしいようで新しい…でもやっぱり、懐かしい大空祐飛部分もあり、大満足の初日でした2月には東京公演、そして、静岡・愛知・広島の各地でも公演があります。 行って損はないゆうひさんが見られると思うので、お近くで公演がある皆様は、もし、可能でしたら、ぜひぜひ足を運んでください出演者感想を含め、公演のちゃんとした感想は、東京公演の時にアップしますね~

続きを読む

2020年の大空ゆうひ

2020年、演劇界を襲った悲劇…ゆうひさんも例外ではなかった。 2019年クリスマスイブまで舞台に立っていたゆうひさん、当然、1月は表舞台に出ることなく、次回公演のお稽古など。ところがその次回公演、「お勢、断行」が、なんと舞台稽古当日に上演中止決定となってしまう…4月になっても状況は悪化するばかり、朝日カルチャーセンター“表現者ノマド”シリーズも中止。6月に実施予定だった、兵庫県立芸術文化センター主催「sound theater X」も中止。「お勢、断行」の次の舞台作品、「アンナ・カレーニナ」は、演出家を海外から招くということで、早々に中止が決定… ゆうひさん、何が正解かわからないこの時代に、日本のために、とか、エンタメのために、私にできることを…といった運動に与することもなく(この辺がゆうひさんらしい)、ひたすらおうちに籠っていたらしい。 そんな中、7月に、テレビドラマ「家政夫のミタ」に出演したり、“表現者ノマド”シリーズをリモートで復活したり…と、ファンを安心させてくれる。“表現者ノマド”シリーズは、7月、8月、11月の3回実施。すっかりリモート授業にも慣れたご様子。全国のファンに見てもらえることを考えると、リモート開催は怪我の功名だったかもしれない。 舞台のお仕事は、10月に固まって3本。 9月30日からスタートした復帰第1作は、朗読劇『日の名残り』。ミス・ケントン(ミセス・ベン)の若き日、中年、初老という年月の移り変わりを、声だけで伝えるお仕事は、手堅く、出過ぎず、でも姿は美しく…

続きを読む

「表現者ノマド」-13(リモート版)

朝日カルチャーセンター新宿教室「表現者ノマド」シリーズ、13回目。今回のゲストは、写真家のMARCOさん。ゆうひさんがつけたサブタイトルは、“泳ぐように撮る” MARCOさんとゆうひさんは、MARCOさんがアシスタントを務めていた、蜷川実花さんの撮影スタジオで出会ったそうだ。ゆうひさんの写真集「I'm here」は蜷川さんが撮影しているが、それより前にも、一度一緒にお仕事をしていて、その時に出会ったそうなので、かれこれ15年くらいのお付き合いになるようです。 ちなみに、蜷川実花×大空祐飛写真集「I'm here」はこちら。 大空祐飛写真集 I'm here. (タカラヅカMOOK) 作者: 宝塚ムック 出版社/メーカー: 阪急コミュニケーションズ 発売日: 2010/06/15 メディア: ムック こちらの発売から、もう10年なんですねー そんな、MARCOさんが、ご自身で撮影のお仕事をされるようになったのは、2004~5年くらいから。そもそもは、絵を描くのが苦手で、写真で自分の思う世界を表現したいと考え、独学で、カメラマンになったという経歴。蜷川さんのところでは、蜷川さんがカメラをかまえ、シャッターを切る前のすべてのセッティングを担当されていたとのことで、ゆうひさんは、MARCOさんのセッティングしたセット(特にライティング)が、とてもお好きだったそう。「どこでも自由に動いてもらえるようなライティング」を心がけているそうで、そういう部分がゆう…

続きを読む