宝塚雪組公演「ボー・ブランメル」観劇

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まだ寒い時期にお雛様登場❣ほっこりしますね♪

ミュージカル・ロマン
「ボー・ブランメル~美しすぎた男~」

作・演出:生田大和
作曲:フランク・ワイルドホーン
音楽監督・編曲:太田健
編曲:松崎颯太
音楽指揮:御崎惠
振付:御織ゆみ乃、前田清実
装置:國包洋子
衣装:加藤真美
照明:笠原俊幸
音響:大坪正仁
映像:石田肇
小道具:市川ふみ
歌唱指導:高津敦子
メイク監修:CHIHARU
演出助手:力石明
音楽助手:白石和也
振付助手:鶴美舞夕、藤山すみれ
装置補:川崎真奈
装置助手:山本真澄
衣装助手:植村麻衣子、浦本菜々子
照明助手:氷谷信雄
音響助手:廣木翼
舞台進行:山口梨花
稽古ピアノ:角田庸子
化粧品提供:Chacott

<キャスト>
ボー・ブランメル…朝美絢
ハリエット・ロビンソン…夢白あや
プリンス・オブ・ウェールズ…瀬央ゆりあ
ヘンリー・ピアポント…縣千
チャールズ・ジェームズ・フォックス…奏乃はると
ヤーマス卿…透真かずき
ジャン・スコット…真那はると
ウィリアム・ブランメル…諏訪さき
キャロライン皇太子妃…音彩唯
ロバート・ジェンキンソン…華世京
デボンシァ公爵夫人…華純沙那

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生田先生が先駆けとなった、宝塚での幕なし舞台。
最近の演劇公演、開演前に舞台セットをむき出しにした状態で客入れする公演が主流になっている。終演時に緞帳を下すとしても、開演は舞台を開いたままにする…という。宝塚はこの流行に乗っていなかったが、「シャーロック・ホームズ」辺りで生田先生が取り入れたような…。
そんな生田先生とは、私は感性が全然合わないので、宝塚のセットむき出しも好きではない。別に5分前に別緞帳にしろとは思わないが、開演アナウンスを聞きながら緞帳が上がっていくのが、何とも言えず好きなので。

18世紀末の英国。宮廷はプリンス・オブ・ウェールズ(皇太子)を中心に、日々華やかに宴を繰り広げている。この皇太子は、「スカーレット・ピンパーネル」に登場する、あのプリンス・オブ・ウェールズですね。父のジョージ三世の精神疾患により、摂政皇太子になったものの、それ以前からの放蕩三昧により議会からは摂政に相応しくないと見られていたらしい。瀬央のプリンス・オブ・ウェールズは、まさにそんな遊びが大好きなエスプリの効いた(イギリス人だけど)人物として描かれていて面白く見た。
(英国を舞台にしてエンタメに「プリンス・オブ・ウェールズ」として登場する人物って、だいたい、このジョージ四世となる摂政皇太子か、後にエドワード七世となるヴィクトリア女王の息子か、後にエドワード八世となり王冠を捨てるウィンザー公爵か、というイメージ)
ただし、本作の主人公は、この時代の英国社交界に実在した平民の男、ボー・ブランメル。(ボーはBeau=美しいって意味で、英米男子の名前だけど、彼の本名はジョージ・ブライアン・ブランメルとのこと。本当に美しかったから、ボーと呼ばれたんでしょうね、サブタイトル通り)本作では、プリンス・オブ・ウェールズの実際の愛人であった女優のロビンソンとブランメルが過去に恋人関係にあったというフィクションによって三角関係を構成し、ブランメルのダンディズム(男の美学)を「恋人の安寧のために身を引く)姿に見出そうとしたものだと思われる。
そもそもは、父親(諏訪)が、ふとしたきっかけで貴族社会を知ってしまい、しかし主人を裏切ったことで失職し、こちら側の世界に戻ってきてから、息子を何が何でも貴族社会に…と、執念で育てたことが原因で、彼のような屈折した青年が誕生したようだ。
貴族社会で傍若無人にふるまい、それでも彼らから頼りにされ、そんな貴族たちを嗤って暮らすことが、父親の圧政に対する復讐劇となり、快感にもなるのだろうが、やけぼっくいに火が点いたことから、彼の人生設計は狂っていく。まあ、でもつまらない社交界で媚びを売りながら延命をはかるのも彼らしくないし、ちょうどいい引き際だったんだろうな、そんな物語。
ヒロインのハリエット・ロビンソン(夢白)は、美しい。が、彼女こそ、昔の恋人とよりを戻そうとするなんて、アホではないかと思うし、往生際も悪いし、良いところがどこにもない。美しさが唯一の美点…って、そんな役でさよなら公演とか、本当に失礼な話だと思った。個人的に、彼女の抑揚のありすぎる台詞術が苦手なので、まあ、そういうキャラにされても仕方ないか…みたいな部分はあるけれども。
18世紀末から19世紀にかけて、フランス革命からナポレオン時代という特殊な時代だったこともあるが、ヨーロッパの服飾史的には大転換があったので、プリンス・オブ・ウェールズの夜会の出席者の衣装が、前半と後半では全く変わっているのが、すごい。
ブランメルの影響というよりは、女性側の衣装の変化ね。ア・ラ・フランセーズのワッカのドレスから、ハイウエストのストンとしたものに。宝塚だからこそ、これだけの衣装を揃えられるんだよな…と妙なところで感心した公演だった。
ブランメルについては、「美しすぎた男」って、あーさ(朝美)が演じている以上、あたりまえすぎん?としか思わなかった。

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