「国葬」への絶望

選挙戦のさなかに銃撃され死亡した安倍元首相の国葬が一方的に決まっていくようだ。


前回、実施されたのは、吉田茂元首相の時(1967年)とのことなので、55年ぶりですよね。
55年の間には、大平さんや小渕さんのように、現役首相として亡くなった方もいるし、佐藤栄作さんのようにノーベル平和賞という、国際的にも確かな評価を生前に受けていた方もいたわけだが、国葬なんていう話は出なかった。ちなみに、野党の判定で潰えるとかじゃなくて、そもそも、自民党の中で潰される印象。
まあ、それが、派閥全盛時代の自民党らしい足の引っ張り合いだったかはともかく、国葬を規定する法律がないことの意味が、ちゃんと政治家たちの間で理解されていたんだと思う。


法律がなくても、「閣議決定」で決めるとか、なんなん[exclamation&question]


法治国家を捨てたってことですかね。
奇しくも亡くなった安倍さんが首相時代に、「私は立法府の長ですから」と間違った発言で胸を張ったことがあったが、法律にないことも、閣議で決まってしまうのなら、本当に立法府の長と同じだ。
立法府たる国会軽視、そして、国葬が行われないのはなぜなのか、という歴史的視点の無視、むしろ歴史改ざん…こんなことじゃ、77年前に多くの犠牲を出したあの戦争は、我々に何の影響も与えなかったことになってしまう。


本当に戦争する国になってしまいそうで、苦しくてならない。

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