「デバッグログ」観劇

「デバッグログ」


脚本・演出・主宰:melt//Planet


声の出演:江幡朋子


舞台監督:尾花宏行(a58b)
舞台装置:石倉研史郎(a58b)
小道具:さとうゆうか
照明:樋口かほる(六工房)
音響:長柄篤弘(ステージオフィス)、齋藤正樹(ステージオフィス)
配信:murasaki(AgGraph)
制作:足立裕里
当日運営:大森晴香、田中翔太(企画演劇集団ボクラ団義)、飯島佳夏美(LUCKUP)、白石佳穂
衣装:車杏里
ビジュアル撮影:小池博
撮影ヘアメイク:木村美和、中島加鈴
キャスティング協力:ピウス企画
脚本協力:上城友幸
パンフレットデザイン:ハヤシ


人類は「感情」を廃することで、平和な社会を実現していた。
そして、国家指定研究施設「メルティス・B」では、人間の感情をコントロールし続けるために、様々な観点から「感情」についての研究を行っている。
メルティス・Bのメンバーである、黒澤肇(三上俊)は、この時代には珍しく“結婚”をしている人物なのだが、彼は、アンドロイド(人造人間)を用いた集団的な感情の研究を始めようとしていた。メルティス・Bでは、定期的にそれぞれの研究を共有し合っているが、黒澤はなぜか、ある程度の結果が出るまでは…と、報告会にも出席しない。
研究員の自宅はラボ(研究室)とひとつながりになっている。黒澤は、その自宅で、妻の伊織(花奈澪)と共に暮らしている。そこへ、国家機関「シスタ」から、5体のアンドロイドが派遣されてくる。
法律で禁止されている(激しい感情を呼び起こすため)演劇を利用して、5体のアンドロイドに日々多くの寸劇を演じさせていく黒澤。すると、女性型アンドロイドのメグことNo.8(広沢麻衣)と男性型アンドロイドのビルことNo.11(森輝弥)が恋に落ちてしまう。
想像以上の効果に黒澤は喜ぶが、彼の危険な実験は、すぐに他の研究員の知るところとなる。
さらに、男性型アンドロイドのナギ(柳原聖)と名乗って実験に参加していた者が、実は人間で、かつて政府機関にいたミヤナギであることが判明、ナギは拘束される。ナギは拘束される間際に、女性型アンドロイドのマオことNo.17(手島沙樹)に、あるものを託す。ナギとマオの間には恋愛感情ではないが、何らかの感情の交流が存在していたらしい。マオは、いつの間にか、アンドロイドの禁忌事項を破ってラボの外に出ていくようになる。


人間の「感情」とは何か。それは、人間の一番根源的な本能である「生存本能」すら反故にできるものなのか。


物語は、有名な「トロッコ問題」を引用して、アンドロイドたちの「論理的思考と感情」の揺らぐ様を見せるが、実は、これが大きな伏線。「トロッコ問題」では、絶対に安全な場所にいる「あなた」に対して、このまま進めば、暴走したトロッコが多数の人間を轢いてしまう。でもポイント切り替えをすれば、一人の犠牲で済む。さあ、どうする[exclamation&question]と問うが、全員を救うために、絶対安全な場所から、死地に行く人間がいる、というところに繋がるとは、想像していなかった。
シスタのスタッフとなった柏木類(永石匠)と、伊織だけが知る悲しい真実は…[バッド(下向き矢印)]


主演の三上俊にとって、40代最初の公演だそうです[あせあせ(飛び散る汗)]
いつの間にミカシュンったら、40歳[あせあせ(飛び散る汗)][あせあせ(飛び散る汗)][あせあせ(飛び散る汗)]ジュニア7も立派なアラフォーだったのね。まあ、当然か。もう20年近く応援してるわけだし。
最近、2.5次元作品しか観ていなかったが、その髪形、どうなんだろう[exclamation&question]
という辺りが気になった。そもそも、額が広い役者が好きです、私。額が広い方が、鬘が決まるので。でも、前髪前線が後退していく男優さんを見るのは、つらい…[たらーっ(汗)]できれば、髪を短く、前髪を下ろしてほしい。それだけが望みです。
物語の最後で、黒澤肇が亡くなった本人を模したアンドロイドであることや、その研究をしているのが、主婦のように見えた伊織だったことが明かされるが、「え[exclamation&question]びっくり」みたいな唐突感はない。ちゃんと、そこに向けて作り上げている感じが、さすがだなと思う。
花奈は、ご存じの通り、宝塚歌劇団93期生。退団後、八面六臂の活躍をしているのは知っていたし、私の観劇触手の伸びる先に必ずなみおがいるので、まあ、いつか観ることになるんだろうな…と思っていたところ、2021年に観劇した2作とも、なみおに持っていかれた。
わかってた、わかってたよ、こうなることは。
今、思うのは、2022年、推しとして認識すべきか、そこだけです。

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