花組公演「はいからさんが通る」、感想のその1はこちらです。
トップコンビの感想は「その1」の方に記載しています。
瀬戸かずや(青江冬星)…初演の鳳月杏が組替えしてしまったので、2番手の瀬戸が少尉の恋のライバルとなる、冬星を演じた。瀬戸のキャラなのか、最初からあったかい人だということがバレバレ。新しいタイプの冬星で、新生花組は、こういうトライアングルなんだな~と、実感できる配役でした。
憎めない人物で、最後の少尉との殴り合いもかっこよく…でも、あの場面でのノー上着スタイルは、ちなつちゃん専用だったんだ~と思ってみたり。
上級生2番手として、かれーくん(柚香光)の前に立ちはだかる存在になってくれると、色々面白い作品が観られそう
英真なおき(伊集院伯爵)…今回も、可愛いおじいちゃんでした
美穂圭子(伊集院伯爵夫人)…素の美穂さん、とても可愛らしいお声なのですが、それを生かした配役だなぁと思った。とても過酷な人生を過ごしてきた方なのに、可愛らしさを失わず、前向きに生きている…そんな素敵なおばあさまだなぁ~と、観劇のたびにほっこりさせたもらった。
高翔みず希(リーダー)…こういうお役は珍しいと思うけど、冷酷な雰囲気が出ていて、ちょっと意外。よき配役だったと思う。
冴月瑠那(花村政次郎)…紅緒の色々な行動にいつも頭を抱えている姿が可愛い。でも、軍服が似合っていて、とてもダンディ。よきおじさまになったなぁ
水美舞斗(鬼島森吾)…初演と同じ配役だったし、もう、鬼島さんにしか見えない
朝月希和(花乃屋吉次)…初演のべーちゃん(桜咲彩花)が退団してしまったところに、組替えで戻ってきた朝月が入った感じ。吉次という役とは、ちょっと持ち味が違うのかな…という気がしたが、柳橋のきっぷのよい芸者という姿を大事に演じていたと思う。慌ただしく雪組に帰ってしまうけど、新天地で素敵なトップ娘役さんになってください
永久輝せあ(高屋敷要)…初演では、脇役っぽい(かっこよかったけど)キャラに描かれていた高屋敷を、すっかりメインキャラとして印象づけたのは、脚本の変更ももちろんだが、そもそも永久輝のスター力ではないだろうか。出番は限られていたが、印象に残るクレバーな演技だった。
音くり寿(北小路環)…初演は、しろきみちゃん(城妃美伶)が演じていて、お姉さんっぽいキャラになっていたが、音は、華と同期なので、リアル同級生感があって、わくわくした。2幕冒頭のショーシーンも、むしろ永久輝を従えるようなステージングが、環らしく、歌えるスターって素晴らしいと思った。音は、このところ、どの作品も当たり役になっていて、本人の努力と才能を強く感じる。
聖乃あすか(藤枝蘭丸)…初演の時は、正直言って、可愛くないなぁ~と思っていた。蘭丸は、女装シーンもあり、歌舞伎の女形というだけでなく、リアル美少女にも見えなければならないので。
それが、この3年で、すっかり美しくなった。ちゃんとリアル美少女になっていた舞台上に、華と音と聖乃の三人だけが出ている場面があって、100期三人が、こんな重要なポジションで
と、感動。成長著しい
鞠花ゆめ(如月)…再現度が高すぎ引っ込みのアドリブが最高
ゆめさま、今日も絶好調
美花梨乃(弥生)…もう、可愛いの~紅緒さんとのお別れの時、うっかり泣いてしまう姿が、弥生さんという人をすごく表現している気がして…なんだろう、原作にもないメイド長の役が、原作通りの人々の中で、しっかり人格を持って存在しているってのがすごいなぁ~と。私は娘役贔屓なので、美花のことを書いてしまったが、たぶん、卯月を演じた同期の航琉ひびきとのコンビネーションの良さなんだろうなぁ~と思う。
舞月なぎさ(狸小路伯爵)…初演と同じ配役。こういう漫画っぽい役は似合う。おばあさまの初恋の旗本さんは、とてもかっこよかったです
和海しょう(古美売太)、帆純まひろ(辺面岩男)、一之瀬航季(愛相良雄)…冗談社の編集員。ワンマンの編集長の下で、キャラもかぶらず、いい感じに個性を発揮していた。
華雅りりか(ラリサ)…こちらも初演と同じ配役。漫画だと嫌われるキャラだったりするけど、本人の天然ぶりがそれを和らげていたような気がする。ロシア語のセリフは、発音の先生をつけてあげてほしかったな。
羽立光来(青江香月)…血のつながらない息子の冬星をすごく愛してくれる心の広いパパ…ってか、妻を溺愛してるからなんだろうな…ということが伝わる熱演。
真鳳つぐみ(ばあや)…初演で新菜かほが体当たりで演じたあごなしばあやだったが、真鳳もしっかり受け継いでいた。紅緒のすべてを包み込んでくれそうなばあやだった。
優波慧(印念中佐)…初演は退団した矢吹世奈が二枚目寄りで演じていたが、二枚目的な部分を極力そぎ落とした、体当たりの嫌味なキャラで新境地を開いた。だからこそ、ラストの場面で、中佐の矜持が心に残った。
更紗那知(女教師)…笑いを取るキャラだったのかもしれないが、現代人の感覚で観ると、イタい人なので、あまり強調しなくても、十分、この人、変という感じは伝わったと思う。
春妃うらら(青江須磨子)…超自分勝手キャラが可愛すぎるどの場面も素敵でした
大正時代の衣装が似合うのかな
回想シーンの姫(おばあさまの若いころ)も麗しかったです。
飛龍つかさ(牛五郎)…初演は言わずと知れた天真みちる。新公主演もして、バウでW主演している飛龍が演じるのはどうなんだろうという気もしたが、体当たりで、視線を集めていた。何でもできる人だけど、二枚目もしっかりできる人なので、大事にしてほしい。
花組はショーで輝くタイプの人が多く、しっかりと芝居を見せられる飛龍のようなスターは貴重なので。(しかもショーでも戦力なのよぉ)
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