5月23日は、キスの日なんだそうです。
というのは、1946年5月23日に日本映画史上初めてキスシーンのある映画「はたちの青春」が公開されたから、らしい。
この当時、映画はGHQの検閲があって、キスシーンを入れなきゃ公開させない、と言われて、仕方なく作った場面なんだとか。とはいえ、キスシーンが見られるということで、映画は大ヒットしたそうです。
なぜ、GHQが検閲してキスシーンの必要性を説いたかというと、キスシーンこそが、日本に必要な「民主主義」の象徴だったらしい。
その後、時代が下り、映画全盛時代になると、キスシーンは当たり前のように映画に出てきて、ニューフェースでデビューした若い女優さんが、キスシーンがイヤで泣き明かした…という自叙伝を読んだりすると、本当にそれが民主主義かと思ってしまったりしたが、その謎は、宝塚の「ヘイズ・コード」で解けた。そっか、キスシーンを自由に撮影することは、アメリカ人にとっては、自由と民主主義の象徴だったのね
でも、この「はたちの青春」のキスシーン、実は、二人(大坂史郎・幾野道子)の唇の間にオキシドールを含んだ小さなガーゼが挟まれていたそうだ。当時は俳優といえども、赤の他人とキスをするなんて不潔…みたいな印象を持っていたのかもしれないが、GHQの要求を受け入れるふりをして、実は間にガーゼを挟んでいるとは、これぞ、日本映画界のレジスタンスかっこいいエピソードです
そんなキスの日に、大空ゆうひさんは、キスシーンに挑んでいるわけですね。
この作品の中で、ただひとつのキスシーンは、それはもう意味があって、意味があって、意味があって…こんなに意味のあるキスシーンは日本演劇史上、例を見ないのではないかと思います
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