「戯伝写楽2018」

cube20th presents
Japanese Musical
「戯伝写楽2018」


作:中島かずき
作詞:森雪之丞
音楽:立川智也


演出:河原雅彦


音楽監修:森雪之丞
美術:石原敬
照明:高見和義
音響:藤本純子、大木裕介
振付:前田清実
衣裳:原まさみ
ヘアメイク:中原雅子


所作指導:加納幸和、七々扇左恵
アクション指導:前田悟
歌唱指導:福井小百合
稽古ピアノ:中條純子


演出助手:松倉良子、出口雅敏
舞台監督:小笠原幹夫、今西翔太


前回、タニちゃんが出演した時は、行こうかな、どうしようかな…と思った記憶があるが、結局観ていない。
あの時は、オギーが演出してたのね…オギーだったら、どんな演出になっていたのだろう[exclamation&question]


東洲斎写楽は、謎の絵師。1794-95年のたった10ヶ月に150点ほどの作品を残し、消えた。
最初から、これまでにない、まったく別の表現力を持った絵師として登場し、一瞬で消えた天才絵師、しかも正体(本名や経歴)が全く分からない。
そんな写楽の正体を「女だった」というテーマで描いているのが本作。


写楽の正体と言われている同時代の人物、斎藤十郎兵衛(橋本さとし)、そして、喜多川歌麿(小西遼生)、後に十返舎一九となる与七(東山義久/栗山航)、後に葛飾北斎となる鉄蔵(山崎樹範)、版元の蔦屋重三郎(村井國夫)、鶴屋喜右衛門(池下重大)など、実在の著名人も多数登場。
写楽の正体である天才少女、おせい(中川翔子)が、命を削るようにして絵を描き、ひょんなことで知り合った、花魁の浮雲(壮一帆)の死に様が目に焼き付き、絵が描けなくなるまでの物語を、スピーディーな展開と歌や踊りで飽きさせずに見せる。実にエンターテイメントな舞台だった。
刃の部分が押すと引っ込む仕掛けになっているナイフ…てか、小刀(芝居の小道具)が途中出てきて、忘れた頃にこの伏線が回収される…というのは、ラストシーンをすごく明るいものにしてくれたと思う。


主演の橋本をはじめとして、歌麿の小西はもちろん、版元にまで色気のあるメンバーで、クラクラした。和服のチラリズムは、男の色気を倍増させる。
そして、男たちの色気に対して、色気皆無の可愛い女優たちがたまらなくいい仕事をしていたと思う。これはキャスティングの妙。
ミュージカル的には、「歌手」で「女優」の中川翔子が、ミュージカル的な歌唱とは一味違った、独特の歌唱で、おせいという役を生きていて、それが心地よかった。対する浮雲のは、わりと哲学的な役だな…と思ったが、語っている本人が、なんともあっけらかんとしていて、そのギャップが面白かった。


音楽が、すごく素敵。
追い出しの音楽が、ちょうど数日前に聞いた、真瀬はるか(ファンミーティングに参加いたしました[るんるん])のオリジナルソング「STORY OF A RIVER」のインストだった気がする。(音楽担当の立川さんが作曲している。)

この記事へのコメント