アクションステージ
「MY HERO」
作・演出:齋藤吉正
作曲・編曲:手島恭子
振付:若央りさ、港ゆりか
擬闘:清家三彦
装置:稲生英介
衣装:加藤真美
照明:佐渡孝治
音響:大坪正仁
小道具:三好佑磨
映像:酒井謙次
映像デザイン:佐川明日香
歌唱指導:HANNA BUNYA
演出補:鈴木圭
舞台進行:荒川陽平
舞台美術製作:株式会社宝塚舞台
録音演奏:宝塚ニューサウンズ
制作:井場睦之
制作補:恵見和弘
いつにも増して迫力の大看板…
大阪公演に先駆けて東京公演が実施されたため、早くもMY楽を迎えてしまった私としては、どこまで書いていいんだろう?と悩むことしきりネタバレしてしまっては申し訳ないが、早く書かないと小さなとこは忘れてしまいそう…
さて、北翔海莉主演の「風の次郎吉」は、2年前かななんで花組ばっか、この手の作品を上演するのかな、齋藤先生
とても楽しい舞台だったことに異論はないが、こういうノリの作品を連続で花組にかけること自体、どうなんと思ってしまった。星組のためには、重厚な悲劇を書いているだけに。
作品が楽しいにもかかわらず、そう思ってしまうのは、こちらで、落語家の古今亭文菊さんの枕を聞いた時に、感じることがあったからかも。この楽しさは、たぶん、落語のような、情景描写的な面白さだからなんだろうな…という。
俳優というものは、たとえば、落語に登場する心中をしたがる遊女について、「この人にとって死はどういう概念なのでしょうか」と本気で質問してしまうタイプの人間なので、キャラだったり記号だったりとして舞台に立つのは、本来、苦しいものなのだ。
一方で、かつての花組(かなり昔)が、大好きなショーの前に、一時間半、「芝居」という難行苦行をこなさなきゃいけないんだよね…的空気を纏っていたことも、事実としてある。「お芝居よくわからない
ショーは大好き
」な人々が多かったのかな。
もしかして、齋藤先生は、今の花組生も同じだって思い込んでいるのたしかに花組生はノリがいいし、今でもショーが大好きだけど、今はちゃんと芝居の面白さもわかっているのに。
最下級生まで常に舞台に立っていて、台詞ももらえる作品は貴重だし、ノリのいい作品は組子も大好きだろうけど、花組の芝居をちゃんと観たいと思っている観客は無視なのと、悲しくなる。前作は、「鼠小僧次郎吉」や「遠山の金さん」を下敷きにしていた分、まだストーリー性に問題はなかったが、今回は、オリジナルだけに、かなりイタくて、つらい出来だった。私のような人間には。(根が暗いんでしょうかね。)
(たまたまチケットが取れて6回観てしまったために、あちこちの綻びに気づいた、ということはあるかもしれない…)
要は石田先生的…というか、(石田先生、スミマセン)老人、病気、障碍者の扱い方が雑
というか、愛情を持って描けば理解してもらえるだろう的甘さ
というか。
観客の一人として言わせてもらえば、自分に関係のないところはスルーできても、実生活でも関わってくる案件だと、ぴきっとなってしまう。笑えないっていうか。
齋藤先生、毎日、客席にいたから、たぶん、すごくノリノリなんだろうけど、作品がそれなりに楽しく感じられる部分もあったのは、齋藤先生の脚本じゃなくて、生徒の頑張りが救ったんだよ、勘違いしないでね
特に、齋藤先生の書く日本語がひど過ぎて、そのたびに現実に引き戻された。
あまりにひどいので、メモして晒してやろうと思ったんだけど、私のボールペンが齋藤先生のファンらしく、途中、書けなくなってしまった。それともう一つ、たそ(天真みちる)のセリフが上手過ぎて、途中から、ヘン!と気づくのだけど、前部分をメモしてなかったので、わからなくなった箇所があった。
ほんと助けられてるよね、いろんな人とかモノに。人徳
では、私のボールペンが生きていた部分だけ、書いておきますね。
「この補填はしっかり償ってもらうからな」⇒意味不明
「媚薬の如しかぐわしさ」⇒「如し」では文が終わってしまうので、「如き」が正しいですね。
「マスクJには借りがあるんだよ」⇒前後の文脈から、「貸しがある」と思われる。
「ハルは誇りをもってスーツアクターを演じていたのよ」⇒これでは、スーツアクターというキャラクターを演じることになってしまう。前後の文脈から、「誇りをもってスーツアクターをやっていたのよ」かな。
「斜に気取るところが嫌なんだよ」⇒斜に構えるって言いたいのかな、意味不明
「君に顔見せできない」⇒顔向けだよね…それともマスクJだから、わざとかしら。
「貴様の仕業と確証した」⇒意味不明。確証が見つかったのかな…
「ハルが共演者に恨みを買われていたなんて」⇒買っていたなんて…だよね…まさか…尊敬語
変な日本語ではないけど、別々の女性に「お前といると明日に希望が持てる」「お前といると勇気がわくんだ」って言う主人公、どうかと思うんですけどね…
出演者陣は、大活躍。後日、ネタバレも含めて、出演陣への絶賛記事を書きたいと思います
この記事へのコメント