ベルばら展

東京で機会を逃し、行けなかった「ベルサイユのばら50周年展」に、大阪の地で行ってきました 宝塚の代名詞ともなった「ベルサイユのばら」は、1972年、池田理代子氏が週刊マーガレット誌上で連載を開始し、連載終了後の1974年に宝塚で初演された。今に比べれば、鬘の技術なども、まだまだな時代ではあったが、当時は、まじめに「漫画から抜け出してきたよう」と評され、宝塚が一躍「全国区」になった作品と言われている。展示は、原画から始まり、専門学校の卒業制作として作れられたオスカルのドレスの展示、宝塚の衣装やポスター、台本などの展示、そしてアニメ版の展示など、多岐にわたり、見ごたえがあった。が、ドラマシティ公演の観劇前に行ったため、原画をじっくりと見ていたら、あっという間に観劇時間が迫ってきており、後半、足早に見学することになったのは、大いなる反省点。でも、原画って、ほんと吸い込まれるんですよね。 以前、萩尾望都氏の原画展にも行ったことがあるが、その時も予定時間を大幅に超えて、原画に見入ってしまった。そんな萩尾氏の初期作品の原画は、徹底的にこだわり抜いたディテールが魅力だった。ここは、スクリーントーンだろうと思っていた部分が手描きだったり…と、これで週刊連載なら寝てないよねみたいな。今回の池田氏の原画で感じたのは、徹底したデフォルメの上手さ。1枚の原稿の中で、際立たせたい部分と、流してほしい部分に差をつけ、流してほしい部分を描きこまない。また主役の衣装でも、真珠やダイヤの連なりを雑な「〇」で処理することで、なん…

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