「特・刀剣乱舞花丸ー華の巻」

アニメ「刀剣乱舞花丸」シリーズの第三弾「華の巻」を見てきた。 「花丸」は、“とある本丸”の花丸な日々を描いた、ほわっとした絵柄が特徴の作品。シリーズを通じてのメインのキャラクターは、沖田組(加州清光&大和守安定)。前回「月の巻」の最後、なにやら不穏な雰囲気になっていたのだが…。いつものように各時代に遠征していた部隊が、突然、帰ってこれなくなる。そして、主が倒れたとこんのすけが飛び出してくる。主は、夢の世界に囚われていて、助け出すには、刀剣男士が夢の中に行って、主の夢の中の敵を倒さなければならないという。 主を助けるために夢の世界に旅立つのは、加州清光。相方には、当然のように大和守安定を指名。当然よね。そうじゃなかったら、途中で帰ってるわよ、私は。一方、帰れなくなった各部隊は、それぞれの時代で、長逗留のためにあれこれ自給自足を始める。一番古い時代に遠征していた鶴丸国永や篭手切江は、広場で芸を披露して食料を手に入れていた。篭手切江、すていじに立てたねはらはらさせられながらも、無事、主の悪夢を打ち砕き、沖田組が帰ってくる。同時に、遠征部隊も無事に本丸に戻る。主の悪夢は、この本丸を守りたいという主の願いの裏返しだったのだろう。 まあ、こんな可愛い本丸なら、そうなっちゃいますよね。花丸三部作、たいへん楽しく拝見しましたさて、弊本丸は、次はだれを修行に出そうかな…なんて思う秋の夕暮れ。

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「トーマの心臓」COOLチーム撮影会

スタジオライフの伝統芸能、「トーマの心臓」のCOOLチーム公演を観てきました。 せきどっち(関戸博一)のエーリクが、想像以上に良くて、かつて、耽美集団と呼ばれていた頃には、無理だったキャスティングは、伝統芸能化したからこそのご褒美かもしれない…と思った。もはや、松本悠里さまの童女の如き、「遠く離れているからこそ、中心にある核のようなものの確かさで見せていく芸」になりつつある、ライフ面々の学生姿。だからこそ伝わるものを感じるために、サンモールへ行ってきました。 そんな彼らの撮影会。芝居が終わった後の彼らは、はたして、「トーマの心臓」の登場人物なのか、それとも 撮影は3チームに分かれ、それぞれに、ユーリ、オスカー、エーリクが一人ずつ入って行われました。まずは、大人チームに投げ込まれたエーリク(関戸博一)。緊張してます こちらは、同級生・下級生チームとユーリ(青木隆敏)。「トーマの心臓」といえば、シモン館の急階段先ほどまで駆け上がっていた階段部分での撮影でした。 彼らの視線の先には何がせきどっちは、ぶりっ子を崩しません。 劇中、冷たく返してしまった、トーマ・ヴェルナーの両親(楢原秀佳・大村浩司)にやさしく接するエーリク。シド(船戸慎士)と、エーリクの父親(劇中登場しない)で、三つ巴のエーリク争奪戦が水面下で行われている。エーリクは学院に残り、休暇の時は、母の婚約者だったシドのもとに帰るという選択をする。50年前なのに、選択肢を子供に委ねるという物語が漫画の中とはいえ存在したこ…

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ミュージカル刀剣乱舞「静かの海のパライソ」4DX映画鑑賞

昨年上演されたミュージカル刀剣乱舞「静かの海のパライソ」が4DX映画として公開されたので、さっそく、パライソのペンライトを手に観に行ってきた。 本作では、島原の乱首謀者である「天草四郎」が早々に時間遡行軍に殺害されてしまう。鶴丸国永(岡宮来夢)は、今回の遠征に際し、自分がメンバーを選びたいと主(審神者)に頼んだ。彼が選んだメンバーは、大俱利伽羅(牧島輝)、浦島虎徹(糸川耀士郎)、豊前江(立花裕大)、日向正宗(石橋弘毅)、豊前江(立花裕大)、松井江(笹森裕貴)。松井江は、この時代のこの地にいたことがあり、ある程度の事情を知っているが、浦島虎徹や日向正宗は、島原の乱に関する知識がまったくなかった。とはいえ、松井江も、天草四郎の顔まで知っているわけではなかったので、初動が遅れ、四郎は死んでしまった。この事態に、隊長の鶴丸国永は、ニセモノの天草四郎を仕立て、3万7千人の人を集めて籠城して戦うことを選ぶ。そして、天草四郎役には、自身と浦島と日向の三人を選び、籠城メンバーを集めていく。というのは、浦島と日向は、「天草の乱」をまったく知らないからだ。最初から殺す目的で3万7千人を原城に籠城させるというのは、もはや鬼畜、確信犯の鶴丸国永がやばいこうやって、改めて「…パライソ」を観ると、「…心覚」で、スパーンと太田道灌を斬った豊前江には、この時の鶴丸の覚悟が、しっかりと伝承されてしまったんだな…と感じた。こんな悲しい伝承が続いたらどうなるんだよ、刀ミュ男士… さて、ミュージカル『刀剣乱舞』は2部構成で、ミュージ…

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切ない再開

星組 全国ツアー公演『モンテ・クリスト伯』『Gran Cantante!!』の公演再開(9月19日~)について 2022/09/17 星組 全国ツアー公演『モンテ・クリスト伯』『Gran Cantante(グラン カンタンテ)!!』は、公演関係者から新型コロナウイルスの陽性が確認されたことを受け、9月13日(火)~9月18日(日)の公演を中止しておりますが、このほど、準備がととのいましたことから、9月19日(月・祝)より公演を再開いたします。 ご観劇を心待ちにしておられたお客様には、大変ご心配とご迷惑をおかけしましたこと、心よりお詫び申し上げます。 公演の実施にあたりましては、感染予防対策を徹底し、お客様により良い舞台をお届けできるよう、また 安心してご来場いただけますよう、出演者・スタッフをはじめ関係者一同、全力で努めてまいります。 お客様には、引き続き、感染予防の取り組みに何卒ご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。 【対象公演】 星組 全国ツアー公演 ミュージカル・プレイ『モンテ・クリスト伯』 レビュー・エスパーニャ『Gran Cantante(グラン カンタンテ)!!』 ●相模女子大学グリーンホール(お問い合わせ:宝塚歌劇インフォメーションセンター[東京宝塚劇場]0570-00-5100) 9月19日(月・祝)13時公演より、公演を再開いたします。 ※9月18日(日)までは、公演を中止させていただきます。 【チケットの払い戻しについて】 中止となりました公演を対象に…

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宙組振り分け発表

現在、大劇場公演中の宙組の大劇場公演終了後、新年一発目の別箱公演振り分けが発表された。 まずは、東京国際フォーラムホールC公演「MAKAZE IZM」の出演者。(宙組)寿 つかさ、真風 涼帆、松風 輝、桜木 みなと、秋音 光、紫藤 りゅう、小春乃 さよ、瑠風 輝、若翔 りつ、優希 しおん、天彩 峰里、真名瀬 みら、水音 志保、雪輝 れんや、潤 花、花宮 沙羅、湖風 珀、夢風 咲也花、有愛 きい、彩妃 花、嵐之 真、愛未 サラ、美星 帆那、鳳城 のあん、風羽 咲季 続いて、鷹翔千空主演のバウホール公演「夢現の先に」の出演者。(宙組)秋奈 るい、花菱 りず、澄風 なぎ、鷹翔 千空、湖々 さくら、凰海 るの 、輝 ゆう、亜音 有星、栞菜 ひまり、琉稀 みうさ、朝木 陽彩、梓 唯央、楓姫 るる、舞 こころ、陽彩 風華、山吹 ひばり、泉堂 成、大路 りせ、葵 祐稀、聖 叶亜、明希翔 せい、渚 ゆり、郁 いりや、花咲 美玖、波輝 瑛斗、風翔 夕、結沙 かのん、奈央 麗斗、華乃 みゆ、澄乃 紬 ここに名前のない生徒がいますが…もう一つ、DSの実施が発表されました。 芹香 斗亜 ディナーショー 2022/09/16 <タイトル> 『KISS -kiki sing&swing-』 <構成・演出> 三木 章雄 <出演者> (宙組)芹香 斗亜、風色 日向、春乃 さくら、真白 悠希、葉咲 うらら    【第一ホテル東京】<日時> 2023年1月8日(日)・9日(月・祝) <場所> 5階「…

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ミュージカル刀剣乱舞「にっかり青江単騎出陣」

ミュージカル『刀剣乱舞』「にっかり青江 単騎出陣」 原案:「刀剣乱舞-ONLINE-」より(DMM GAMES/Nitroplus)脚本・演出:伊藤栄之進振付・ステージング:福澤侑(REX) 演出補佐:加古臨王振付補佐:Daiki 皇希(REX)音楽:佐々木久夫(Sean North)作詞:浅井さやか(One on One)、茅野イサム美術:平山正太郎(センターラインアソシエイツ)殺陣:清水大輔(和太刀)照明:林順之(ASG)音響:山本浩一(エス・シー・アライアンス)音響効果:青木タクヘイ(ステージオフィス)映像:荒川ヒロキ(stack pictures)衣裳:小原敏博ヘアメイク:糸川智文(STRINGS)大道具:俳優座劇場小道具:田中正史、門脇京花(アトリエ・カオス)、枦山兼歌唱指導:カサノボー晃演出助手:山崎絵里佳舞台監督:大友圭一郎、佐光望、佐藤豪技術監督:寅川英司 主催:ミュージカル『刀剣乱舞』製作委員会(ネルケプランニング、ニトロプラス、DMM GAMES、ユークリッド・エージェンシー) 「刀剣乱舞」の基本的な出陣形態は、6振(ゲームの1隊上限)ということになるが、「ミュージカル刀剣乱舞」はこれまで、単騎出陣、双騎出陣という変則的な公演を実施している。(ゲーム上でも、単騎出陣、双騎は可能)そのうち、双騎の2作品は、どちらも、ミュージカルパート+ライブパートで構成されていたが、加州清光単騎出陣は、ライブパートが中心だったらしい。さてさて、にっかり青江は… どうやら、昔は、能楽堂だ…

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「裸足で散歩」観劇

「裸足で散歩」 作:ニール・サイモン翻訳:福田響志演出:元吉庸泰 音楽監督:栗山梢美術:乘峯雅寛照明:奥野友康音響:長野朋美衣裳:関けいこヘアメイク:武井優子演出助手:坂本聖子舞台監督:村田明 制作:竹葉有紀制作デスク:今井実春プロデューサー:江口剛史企画・製作:シーエイティプロデュース ニール・サイモンの1960年代の戯曲。そんな大昔の作品なのに、全然古さを感じない。人間の普遍的な部分を描いている脚本だから、なのだろう。2月のニューヨーク。極寒の地の転居してきたのは、新婚のポール・ブラッター(加藤和樹)と妻のコリー(高田夏帆)。新婚旅行を終えたばかりのカップルだ。この家を決めたのは、妻のコリーで、夫のポールは、初めて新居に足を踏み入れる日。まだ、家財道具も揃っていないし、電話も通っていない。壁のペンキはDIYしようとしているようだが、まだまだ手もついていない。(脚立は立っている。)コメディ作品として第一のネタは、このアパートの長い長い階段。若者でもポールの部屋に着く頃には、相当に息が上がってしまう。やってきた電話会社の男(本間ひとし)が音を上げるようなアパートだ。さらにこのアパートには、お風呂がなく、寝室のベッドはサイズがギリギリなので、移動の際はベッドを踏み越えないといけない。部屋は、弁護士としての仕事が忙しいポールに代わって、コリーが一人で決めたらしいが、「初めてのおつかい」は、明らかに失敗している感じ。(欠陥住宅のわりに、部屋代も高い。)それまで、母の庇護のもと、何かを決定した経験…

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「ダブル・トラブル2022」SEASONC観劇

「ダブル・トラブル2022」SeasonC 脚本・作詞・作曲:ボブ・ウォルトン&ジム・ウォルトン翻訳・訳詞:高橋亜子音楽監督:落合崇史、大塚茜振付:TETSUHARUタップ振付:本間憲一 美術:石原敬照明:奥野友康音響:清水麻理子衣裳:前田文子ヘアメイク:鎌田直樹歌唱指導:大嶋吾郎演出補:原田優一演出助手:相原雪月花舞台監督:小澤久明 アシスタント・プロデューサー:七字紗衣プロデューサー:江口剛史主催/企画・製作:シーエイティプロデュース 昨年5月に観劇した「ダブル・トラブル」、今年8月には、別キャストの公演も観劇(ミニ感想はこちら)、ますますダブトラ愛が深まる今日この頃、本命のSeasonC観劇となった。「ダブル・トラブル」は劇場を選ばない公演のようで、SeasonAは、有楽町のオルタナティブシアターだったが、今回は、浜松町の自由劇場での上演となった。ストーリーと役の割り振りは、こちらをご覧ください。 二人だけの公演だと、出演者の実力が拮抗していないと、未熟な方が気になる。ダブトラだけかと思ったら、その後、別の公演でも同じことを感じたので、実力拮抗というのは、二人芝居の絶対条件かもしれない。でも、あえて、その危険を冒すことで、俳優の実力は、飛躍的に伸びる。天才・原田優一の前でアタフタしていた“もっくん”は、もう過去の存在だった。ちゃんと拮抗している俳優だった。そうなると、もう、どこまでも楽しい「ダブル・トラブル」がそこにあった。 二人の驚異的な早変わりにあっけにとられていると気づきに…

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星組全ツが!

星組 全国ツアー公演『モンテ・クリスト伯』『Gran Cantante!!』の公演中止(9月13日~9月14日)について 2022/09/12 星組 全国ツアー公演『モンテ・クリスト伯』『Gran Cantante(グラン カンタンテ)!!』の公演関係者から、新型コロナウイルスの陽性が確認されましたため、急遽、9月13日(火)~9月14日(水)の公演を中止させていただきます。(公演会場:金沢歌劇座、オーバード・ホール) ご観劇を心待ちにしておられたお客様には大変申し訳なく、深くお詫び申し上げます。 【中止対象公演】 星組 全国ツアー公演 ミュージカル・プレイ『モンテ・クリスト伯』 レビュー・エスパーニャ『Gran Cantante(グラン カンタンテ)!!』 ●金沢歌劇座(お問い合わせ:北國新聞チケットセンター 076-260-8000) 9月13日(火) 13時30分公演、18時公演 ●オーバード・ホール(お問い合わせ:イッセイプランニング 076-444-6666) 9月14日(水) 13時30分公演、18時公演 ※9月15日(木)は休演日 【チケットの払い戻しについて】 中止となりました公演を対象にチケット料金の払い戻しを行います。お手続きの際にチケット・予約番号等が必要となる場合がございますので、大切に保管くださいますようお願いいたします。払い戻し方法につきましては、改めて当ホームページにてご案内いたします。 ※全国ツアー公演は、阪急電鉄主催公演とその他の会場での公演とで払い戻…

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「夜の女たち」観劇

ミュージカル「夜の女たち」 原作:久板栄二郎映画脚本:依田義賢上演台本・演出:長塚圭史音楽:荻野清子 振付:康本雅子美術:二村周作照明:大石真一郎音響:佐藤日出夫衣装:伊藤佐智子ヘアメイク:稲垣亮弐アクション:前田悟歌唱指導:満田恵子、伊東和美稽古ピアノ:森本夏生大阪弁協力:山内圭哉方言指導:杉宮匡紀演出助手:西祐子舞台監督:大垣敏朗 1948年の溝口健二監督作品「夜の女たち」を、長塚圭史がミュージカル作品にした。話を聞いたときは、「え?ミュージカル?」と思ったが、見始めてすぐ、これは、ミュージカルで正解だ、という気分になった。それくらい、音楽と物語がピッタリだった。これは、音楽担当の荻野さんの功績だろう。およそミュージカルらしくない歌詞のナンバー揃いだったが、それが美しいメロディーになって、心に残る。こういう形でしか、「夜の女たち」の物語を現代に蘇らせることは難しい。それほどに、戦後は遠くなってしまったーということを深く感じた。「ミス・サイゴン」のような遠い世界にしないと、誰にも振り返ってもらえない。戦争中のことは、今後も映画になるだろうけど、戦後のことは、朝ドラで一週間くらい闇市が登場する程度なんだろうな…と思う。昭和20年から25年までの物語、それは戦争に続く、平和な、だから、じわじわと来る悲劇の時代。戦争は、直接空襲で人が一気に亡くなったりするから、悲劇がわかりやすい。でも、戦後の悲劇は、じわじわと個人をむしばんでいくし、それぞれ事情も違うから、丁寧に説明しないと、理解が追いつかない…

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