あれから20年…

同時多発テロにより、ワールドトレードセンターが崩壊してから20年が経った。若い方の中には、あのツインタワービルの存在を知らなかった方もいるかもしれない。 世界で一番高いビル、として、子供心に覚えていた“世界貿易センタービル”。1989年(フランス革命200周年)に、ロンドン・パリ・NY…と、世界三大都市を回る旅に出た時、夜のNYを見て回るツアーに参加して、ビルに入った。ところが、エレベーターが故障していて、展望台に行くことができなかった。ツアー料金に含まれている展望台のチケットを手渡され、明日にでも個人で行ってください、と言われた。たしか、振替で、エンパイアステートビルに連れて行ってもらったような記憶もあるが、エンパイアステートビルは、以前にも上ったことがあったので、それほど感慨はなかったらしい。そのツアーは、11日間の旅の最終日の夜で、明日の朝4時にお迎えが来る…みたいな状態で、展望台のチケットは日本に持ち帰った。で、ちょうど、数ヶ月後にNYに行く友達に渡して、無駄にはならなかった。またいつか、NYに来たら、その時は…と、簡単に考えていたっけ。 もう、永遠に、「いつか」は来ない。 あの日は、月組公演「大海賊/ジャズマニア」東京公演を観劇、一緒に観劇した同僚とお寿司を食べて、帰宅した。その時、テレビのニュースで、WTCに航空機が突っ込んだ映像が飛び込んできた。まるで、映画だった。その“絵”には、映画を見るような高揚感があった。それくらい、現実離れしていた。現実として認識できたのは、そこで多く…

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