XXX

タイトルの「XXX」、キスという意味があります。英語の手紙のラストに時々、「XXX」で〆ているものがあって、あれは、「キスをおくります」っていう意味なんだそうだ。「花子とアン」でおなじみの村岡花子さんが、交際中の儆三(のちに結婚)に当てた手紙を、展示で見たことがあるが、見事に「XXX」で〆られていた。 しかし、ここで書くのは、手紙の話ではなく、舞台の話だ。舞台で、出演者が本当にキスをするようになったのは、ここ十数年の話だ…というのは、皆様、ご存じだろうか そもそも、日本には、キスの習慣がない。いや、口吻の習慣があったらしいことは、文献からもうかがえるのだが、どういう間柄の人が、どういう状況で、どんな形の“口吸い”を行っていたか、いまいち、わからない。豊臣秀吉は、息子の秀頼に、しょっちゅう「口吸い」をしていたらしいが、これが、欧米の習慣を取り入れたものなのか、古来、恋人同士で行ってきたものを、わが子&生んでくれた淀君を愛しすぎて、赤ちゃんにも行ってしまったのか、調べれば、なにか手掛かりは得られるのかもしれないが、私としては、誰か調べてくれないかなぁ~と思うレベルの興味だったりする。キスの習慣がない、と書いたのは、性のプロセスとしてのキス(口吸い)はあったものの、友人・知人と交わす(唇以外も含む)キスの習慣がまったくないということだ。 たとえば、こちらのアツアツのキスシーン、日本の無条件降伏により、第二次世界大戦が終結したニュースが流れ、NYのタイムズスクエアで、水兵の青年が、歓喜のあまり、赤の…

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2021年公演ラインアップ(宙組)

2021年 公演ラインアップ【全国ツアー公演】 2021/06/29 2021年宝塚歌劇公演ラインアップにつきまして、【全国ツアー公演】の上演作品が決定しましたのでお知らせいたします。    宙組公演 主演・・・真風 涼帆、潤 花 全国ツアー:2021年11月21日(日)~12月9日(木) ミュージカル・ロマン 『バロンの末裔』 作・演出/正塚 晴彦 1996年、月組の久世星佳のサヨナラ公演として上演された作品の初の再演なので、25年ぶりですかね。初演のビデオ(当時はVHSの公演ビデオが販売されていた)には、当時研4だった大空祐飛さんが1秒も映っていない…という衝撃的な作品(NHKの中継には映ってました)ですが、けっこう人気のある作品だったようです。当時、のんちゃん(久世さん)は、その初バウ以来、正塚先生とコンビ的にとらえられていたところがあったので、サヨナラ公演も、当然正塚先生、みたいなところがあったと思います。でも、のんちゃん二役やってたけど、そこまで忙しくしなくても…な二役だった記憶がある… ショー・トゥー・クール 『アクアヴィーテ(aquavitae)!!』 ~生命の水~ 作・演出/藤井 大介 おお、スイーツじゃなくて、しぶくウイスキーですか… 梅田で幕を開け、熊本、鹿児島、長崎、佐賀、福岡、沖縄というツアー。沖縄は本当に久しぶりですね。その頃にはワクチン接種も終わって、普通にツアーに行けているかしら九州いきたいーーーーっ

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「憂国のモリアーティ」Season2終了!

アニメ「憂国のモリアーティ」Season2が終わってしまった… 憂国のモリアーティ 1 (特装限定版) [Blu-ray] 出版社/メーカー: バンダイナムコアーツ 発売日: 2021/01/27 メディア: Blu-ray 終わってしまった…というか、雑誌(ジャンプスクエア)連載に追いついてしまったので、もう、このキャスト・スタッフでの作品はここまでかもしれない。シャーリーとリアムが、建設中のタワーブリッジからテムズ河に……というところから、現在連載中の、生きていたに繋がりそうなラストシーンをちょっとだけ見せていたが…いつか、せめて、声優さんだけでも同じで、続きを見たい とりあえず、この寂しさを、鶴丸国永を近侍にしてやり過ごしています

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コロナ下なのに、どうして劇場でしゃべるのか…

先日、なぜ、人は劇場の座席で、どうでもいい話を、し続けるのか、ということについて、考えてみた。こちらです。これは、特にコロナ下となってしまった昨今のことではなく、一般論として、自分も含めて考えてみたことです。 コロナ禍の中、劇場も何度か公演中止の憂き目に遭い、感染リスクを減らすために、各劇場はたくさんの対策をしている。その中に、開演前、休憩中、終演後の時間帯に、観客同士が会話しないように注意するという対策も含まれている。東京宝塚劇場では、「飛沫防止のため、お客様同士の会話・談笑はお控えください」というアナウンスを行っている。まあ、それが、本当に感染防止対策として有効なのかどうかは、かなり怪しいところではあるが(※)、いくつかの理由(☆)で、こうせざるを得ないのだろうということは理解できる。 ※有効性が怪しいと思うワケ〇飛沫は前方に落ちるので、座席に座って横同士で話している限りは、感染する危険が少ないと専門家も言っている。また、マスクをして一定の距離を保って大声でなく会話する場合もリスクが低いと言われている。劇場以外の場所では、マスク越しの会話は禁止されていない。〇「お連れ様同士の会話・談笑」を注意しているが、そもそも「お連れ様」であれば、ここで会話しなくても、その前後で会話を存分にするだろうし、そもそも知り合い・友人・家族なんだから、別の場所でも一緒なんじゃないだろうか=もし感染しても、ここで会話したことが原因だなんて特定できないよね。〇飛沫が問題なら、「お連れ様同士の会話・談笑」を注意して歩…

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「クルエラ」

映画「クルエラ」を見た。主演がエマ・ストーンだし、クルエラをヒロインにした物語なので、たぶん面白そうだと思って。 物語は、クルエラ(エマ・ストーン)のナレーションで綴られていく。本名は、エステラ。ディケンズの「大いなる遺産」で、主人公が憧れる高慢な少女の名前と同じ。正確に難があり、なかなか幸せになれない…というところは似ているかも。生まれつき、白黒に色分けされた髪の色だったことや、個性的すぎて小学校を退学になったことがまず語られる。そして、母に連れられて、海沿いの崖に造られた洋館で開かれたパーティーに行き、車の中で待っているようにと言われていたのに、ほんの少しだけ…と、車から抜け出してパーティーを眺めているうち、アクシデントが起き、追われる身に。逃げている間に、母が誰かと話しているのを見かけたが、そこで、凶暴なダルメシアンが突然飛び出し、母は、崖下に転落した。自分のせいで母が死んだーと、クルエラはショックを受ける。 町に戻ってきた孤児になりたてのクルエラは、ジャスパーとホーレスという浮浪児の少年二人に出会い、彼らの一味になる。そして、浮浪児ならではのお仕事(スリ・かっぱらい)の邪魔にならないように、髪を赤く染める。エステラは、ファッションに興味を持ち、いつかリバティ百貨店で働きたいという夢を持つ。そんなエステラのために、ジャスパーとホーレスは、彼女の履歴書をうまく紛れ込ませ、リバティ百貨店で働けるようにしてくれるのだが、与えられた仕事は掃除婦だった。が、ふとしたキッカケで、才能を認められ、当代…

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「シティハンター」主な配役発表!

いよいよ、新生雪組大劇場公演が始動ですね。その他の配役も出ましたね。 冴羽 獠… 彩風 咲奈 槇村 香… 朝月 希和 ミック・エンジェル… 朝美 絢 槇村 秀幸… 綾 凰華 海坊主(伊集院 隼人)… 縣 千 ~*~*~*~海原 神… 英真 なおき 野上警視総監… 奏乃 はると 新宿の婆… 沙月 愛奈 宇都宮 乙(小林 知花是)… 千風 カレン ペペ… 透真 かずき ジェネラル(将軍)… 真那 春人 伏見 劒… 久城 あす ねこまんまのママ… 杏野 このみ アキ… 愛 すみれ マスター/桜木… 桜路 薫 犯人/平澤… 天月 翼 シスター雪… 白峰 ゆり 教授… 橘 幸 サリナ… 妃華 ゆきの 名取 かずえ… 華蓮 エミリ 結城 礼子… 沙羅 アンナ 勇梨/三井… 叶 ゆうり 美樹… 星南 のぞみ 政… 諏訪 さき 冬野 葉子… 野々花 ひまり 野上 冴子… 彩 みちる 野上 麗香… 希良々 うみ 麻生 かすみ… 羽織 夕夏 北尾 裕貴… 眞ノ宮 るい 織田 隆治… 星加 梨杏 エラン・ダヤン… 汐聖 風美 革命委員会の男/広報官男… 日和 春磨 新宿の女A/広報官女… 琴羽 りり 南 敦… 望月 篤乃 新宿の男… 麻斗 海伶 小林 豊… 彩海 せら 劒会幹部… 一禾 あお 野上 唯香… 有栖 妃華 革命委員会の男/質屋の男… 真友月 れあ 広報官男… 琥白 れいら 新宿の女B… 涼花 美雨 記者男… 稀羽 りんと アルマ・ダヤン… 夢白 あや 龍神 さやか… 花束 ゆめ 新宿の女… 莉奈 くるみ …

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雪組集合日…

(公式HPより) 雪組 退団者のお知らせ 2021/06/21 下記の生徒の退団発表がありましたのでお知らせいたします。    雪組 沙月 愛奈 橘 幸 華蓮 エミリ 星南 のぞみ 汐聖 風美 望月 篤乃 2021年11月14日(雪組 東京宝塚劇場公演千秋楽)付で退団 あゆみさんは、望海さんを見送って、からの退団ということなのでしょうね。96期のお二人が退団してしまうと、ひらめちゃんの同期は妃華ちゃんだけになるのか…りさちゃんが退団すると、98期は、あやなちゃんだけ…なのか…雪組も、どんどん、中堅がいなくなってしまうのね…

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6月の大劇場

遠征写真を少し… こんな状況じゃなければ、本公演中、一度は行きたかった、大劇場内の和食店「くすのき」。こんなにピッタリの公演やってるのに… 次に来るときは、もう、この看板ではないのだな…と思い、記念に撮影してみました お約束の花の道の紫陽花。綺麗だし、なにより、デカいどれだけ丹精されたんでしょう。 すごいですよね、このサイズ感 カラーバリエーションも豊富です。色の違いは、土壌の酸性/アルカリ性による…みたいなことを聞いた記憶があるのですが、近い場所で色が違うのは、どういうことなのでしょうね。 うまく運べば、次に訪れるのは、真夏事態が好転していることを祈ります

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月組大劇場公演

千秋楽前にようやく月組大劇場公演を観劇。東京も大阪も雨だったが、宝塚に着くと、傘をさすほどではなく、そのまま傘なしで大劇場まで歩いた。花の道は、紫陽花が満開だった。写真は、別記事でたっぷりとお見せしたい。前回(4月初旬)は、整理券もなくキャトル・レーヴに入れたが、今回は、キャトルの整理券を待つ列が長く伸びていた。 お芝居は、上田久美子先生「桜嵐記」、ショーは、中村暁先生「Dream Chaser」。恒例により、箇条書きで感想を書いていきたい。・お芝居については、評判も良く、泣けると聞いていたので、泣く気満々で席についたのだが、冒頭の組長による解説場面がざっくりしすぎていて、却っていろいろな場面で混乱し、泣くどころではなかった。泣くためには、東京公演までに色々調べなきゃ…だな、と思った。(気になるところがあると、感情移入できないめんどくさい人)・主人公の行動原理もいまいち、よくわからない。楠木正行は、オクタヴィアスと違って「行動する人」「自分で決める人」だから、「受け」の芝居で主人公感を出すわけにはいかない。よく考えると、こっちの方がハードルが高いのね。誰もが納得し、支持する行動原理って難しい(だから、宝塚では、人々に祭り上げられる主人公が多いのか…)そして、その行動原理が「大きな流れ」っていうのも、ピンとこない。「忠義」じゃダメなのかしら三島由紀夫「豊饒の海」に出てくる、日本固有の「忠義」というのが、私には理解しやすかった。つまり、相手の(この場合は、後村上天皇)命令に納得がいかなくても、それじ…

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なぜ人は劇場でしゃべるのか

劇場に知人と連れ立って行く。上演中はもちろん静かにしているが、開演前、休憩時間、終演後、どうしてずっと話し続けているんだろうこんな状況になったことで、あらためて、なぜ、私たちは劇場でしゃべるのか…を考えてみた。(劇場の係の方からたくさん注意されている現在のことではなく、一般論です。) 劇場って、居心地が悪い。端席だったり、隣が空席だったりすると、なにやらホッとする。それはたぶん、パーソナルスペースを侵食するくらい近くに他人が居るという、居心地の悪さなのだと思う。だから、知人と一緒に観劇すると、端席や空席と同じ安心感を得ることができる。ただ、今度は、その安心感を維持するために、なのか、別の居心地の悪さが発生するのか、無言ではいられない空気が生まれる。知っている安心感が、無言でいることで、他人の居心地悪さに変わるかのような、「圧」がある…みたいな。(家族だったりすると、安心したまま無言でもいいのかもしれないけど。)親しさがそれほどでない方が、より、無言がつらい。なにか、自分が、その人を無視しているような、申し訳なさを感じてしまう。今、こんな事態になって、いつも一緒に観劇する友達とは、お互い最小限しか話さない暗黙の了解ができているが、(こんな事態になったので、それ以外の友人と観劇する機会はほぼゼロ(笑))こんな事態が収束したら、またダラダラ話すようになるのかな なぜ人は劇場でしゃべるのか、それも、ほぼ舞台と関係ない話を…という謎は、はっきりと解決していないが、「ある種の居心地の悪さ」がもたらす、「仲…

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