パリ空?

最近、ジェンヌ、元ジェンヌの間で、「パリの空よりも高く」の話題が増えている。 ちょうど、この作品が初観劇という世代がスターになってきたんだろうな…(2007年の作品なので、当時10歳~15歳くらいだとしたら、現在、研4~研13あたり)。一方、出演していた生徒にとっては、定番ネタとなっている様子。「エリザベート」ガラコン出演の瀬奈じゅん・霧矢大夢・大空ゆうひにとっては、これまでも定番ネタだったようだが、ここに来て日の目を見た感じ。時が経ち、作品のイタい部分が、ネタとして昇華できるまでに熟成したんだろうと思うと感慨深い。もともと、基本プロットは、菊田一夫原作(「花咲く港」)だから、ちゃんとしてるのよね。木の船を造る⇒エッフェル塔を建てるというプロットの変更を、植田先生が「そこだけ」変えたために起きた矛盾の数々を放置したことで、ものすごい変な話になったけど、まあ、主役の兄弟(瀬奈・大空)と、ネタに使われた2番手エッフェルさんの3人でのわちゃわちゃが可愛いというのは、宝塚を楽しむひとつの王道かもしれない。でも、題材に使われたエッフェル塔のことを思うと、私は、いまだにやりきれない気持ちは残っている。 建設中に嵐が来て、「あなたの塔が倒れそうです」とミミ(彩乃かなみ)が伝えにやってきて、それを聞いたアルマンド、(瀬奈)が、建設現場に行って、エッフェル塔を手で支えて嵐をやり過ごすという、クライマックスが…木の船なら、普通にわかるよ。嵐が来たら、係留していた船は流されるし。でも、320メートルにもなる巨大な塔…

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