2020年の大空ゆうひ

2020年、演劇界を襲った悲劇…ゆうひさんも例外ではなかった。 2019年クリスマスイブまで舞台に立っていたゆうひさん、当然、1月は表舞台に出ることなく、次回公演のお稽古など。ところがその次回公演、「お勢、断行」が、なんと舞台稽古当日に上演中止決定となってしまう…4月になっても状況は悪化するばかり、朝日カルチャーセンター“表現者ノマド”シリーズも中止。6月に実施予定だった、兵庫県立芸術文化センター主催「sound theater X」も中止。「お勢、断行」の次の舞台作品、「アンナ・カレーニナ」は、演出家を海外から招くということで、早々に中止が決定… ゆうひさん、何が正解かわからないこの時代に、日本のために、とか、エンタメのために、私にできることを…といった運動に与することもなく(この辺がゆうひさんらしい)、ひたすらおうちに籠っていたらしい。 そんな中、7月に、テレビドラマ「家政夫のミタ」に出演したり、“表現者ノマド”シリーズをリモートで復活したり…と、ファンを安心させてくれる。“表現者ノマド”シリーズは、7月、8月、11月の3回実施。すっかりリモート授業にも慣れたご様子。全国のファンに見てもらえることを考えると、リモート開催は怪我の功名だったかもしれない。 舞台のお仕事は、10月に固まって3本。 9月30日からスタートした復帰第1作は、朗読劇『日の名残り』。ミス・ケントン(ミセス・ベン)の若き日、中年、初老という年月の移り変わりを、声だけで伝えるお仕事は、手堅く、出過ぎず、でも姿は美しく…

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