「忖度裁判」観劇
ワンツーワークス#31シアターX提携公演「忖度裁判」
作・演出:古城十忍
美術:礒田ヒロシ照明:磯野眞也(アイズ)音響:黒澤靖博(K Sound)衣裳:友好まり子(アトリエトモヨシ)舞台監督:尾崎裕ドラマトゥルク:富貴純子
助成:文化芸術振興費補助金(舞台芸術創造活動活性化事業) 文化庁 独立行政法人日本芸術文化振興会制作:藤川けい子制作:(株)オフィス ワン・ツー
演劇が公演中止に追い込まれる中、3月まで上演を続けていたワンツーワークス。その客席に、8ヶ月ぶりに戻ってきた。作品は、新作「忖度裁判」。裁判員裁判をテーマにした作品だ。
「日本にもし陪審員制度があったら…」というテーマで書かれた「12人の優しい日本人」(三谷幸喜)は、本家「十二人の怒れる男」に劣らぬ、素晴らしいどんでん返しの舞台で、大変面白かったが、今回の舞台に、どんでん返しはない。一人の女性が、ママ友の子供が一人で歩いているのを見つけ、車で送ってあげると言って、後部座席に乗せた。が、そのまま、買い物に行くなど用事を済ませている間に、子供を乗せていることを失念し、高温になった車内で子供が死亡した。実は、その女性は、子供の母親からママ友グループでハブられており、復讐のための殺人罪で起訴されていた。この裁判に、裁判員として呼ばれたメンバーがまた個性的。そして、裁判長、右陪席、左陪席のそれぞれも個性的。裁判長は、裁判員から出てきた意見の中間報告を、こっそり検事側にリークしてるし…さらに、それぞれまったく他人のはずの裁判員なのに…