「神の子」をテレビで見る

12月に本多劇場で観劇した「神の子」(当時の感想はこちら)が、WOWOWで放送されたので、どれどれ…と思い出しがてら、見てみる。テレビの舞台中継は、宝塚やゆうひさん関係を除くと、観劇が叶わなかったものを中心に見ているので、一度観劇した公演を録画して見るのは珍しい。見てみようと思ったのは、このブログの感想を読んだ友人(田中哲司ファン)が、「たしかにそういう話だったけど、哲司ファンの目では、そういう部分が抜けていた」と言っていて、そっか、脇筋も面白い作品だったよな…と、思い出して、もう一度多角的な目で見てみようと思ったのだ。 主なストーリーは記憶通りだったが、ディテールが抜けていた。たとえば、道路工事現場で働いているおじさんトリオ、カラオケスナックにも行くが、彼らの最大の楽しみは、“パチンコ”だった。江口のりこがママをやっている店のシーンは多々あるので覚えていたが、パチンコはセリフの中にあるだけなので、すっかり忘れていた。でも、彼らの一番の趣味がパチンコである…というのは、けっこう重要な気がする。「たまにスナックでカラオケをするのが唯一の楽しみ」というのと、「毎週日曜日には必ずパチンコに行き、帰りに場末のカラオケスナックに寄るトリオ」と書いた方が、この三人の雰囲気をより伝えられる。また、宗教団体への勧誘の呼び水とするキャンプのゲームだが、その前に楽しくマイムマイムを踊ったことも書いておいた方がよかったな、と思った。最初から厳しい場面だけじゃなかった。そして、肝心のゲームの中身、あまりよく覚えていなか…

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