オニは外
ツイッターを眺めていたら、とある劇団の公演中止までのあれやこれやを、主催者が時系列で書いていた記事にぶち当たった。その少し前に、ゆうひさんが出演するはずだった「お勢、断行」公演中止までのあれやこれやを、作・演出の倉持裕さんが書いたものを読んでいたので、なるほど、どこの舞台も同じような経緯で公演中止に至るのだな…と思ったものの…とはいえ、どこか、引っかかるところがあった。
「お勢…」の初日は2月28日。大阪のライブハウスでクラスタ感染が発生したため、密閉された空間に多数の人が集まる状況を避けるように…という要請に従い、東宝や宝塚などが週末からの公演中止を発表した頃のこと。大劇場以外のホールとしては、比較的早い決断だった気がする。おそらく、世田谷パブリックシアターという、公共施設での上演だったことが大きいと思う。それからの1ヶ月、上演したい公演者とやめさせたい(かもしれない)会場側の綱引きが続く中、たくさんの公演が上演され、あるいは中止されていった。今回の記事は、「お勢…」から1ヶ月後に上演開始されるはずだった公演についてのものだ。
3密を避けるために、座席をどうするか、マスクを持っていない客対策をどうするか、消毒をどうするか…そんな対策が、稽古と並行して進む中、結局、公演は中止に追い込まれる。これだけの対策したのに…と、納得できない中で、お客さんの安全を守るために、苦渋の決断をしたのだ。
最後まで読み終わり、引っ掛かりの正体が分かった。この記事の書き手は、「感染している人」も「感染させられるか…