「グッドバイ」観劇
KERA CROSS第二弾「グッドバイ」
原作:太宰治(「グッド・バイ」)脚本:ケラリーノ・サンドロヴィッチ演出:生瀬勝久
美術:石原敬照明:松本大介音響:大木裕介音楽:瓜生明希葉衣裳:坂東智代ヘアメイク:中原雅子振付:林希演出助手:伊達紀行舞台監督:菅野將機、宇野圭一
ゆうひさんが「グッド・バイ」という芝居に出てから、高校生以来の太宰熱が復活し、短編小説を中心に乱読している。そんなわけで、今回のこの作品もとても楽しみにしていた。ゆうひさんが出た「グッド・バイ」と同じ原作の芝居にまとぶんが出るとか、すごいファンタジーじゃないですかこの「KERA CROSS」というシリーズは、人気劇作家・演出家であるケラリーノ・サンドロヴィッチの戯曲を別の人物が演出するシリーズということらしい。今回の演出家は、出演も兼ねる、俳優の生瀬勝久。
原作となる、太宰治の「グッド・バイ」は、新聞連載中に太宰が自死を遂げたため、未完となっている。未完というか、かなり最初の段階で終わっている。ゆうひさんが出演した「グッド・バイ」は、そうとう拗らせた太宰ファンであろう脚本の山崎彬が、尻切れトンボの「グッド・バイ」に、太宰の他作品や太宰自身の人生を重ねて一つの作品に仕上げていた。一方、ケラさんの「グッドバイ」は、冒頭の原作使用部分は太宰の「グッドバイ」をほぼそのまま使いながら、その後については、自由に話を膨らませている。冒頭だけを借り、残りは自由に創作したケラさんによる二次創作的作品に感じられた。さらに、演出が生瀬勝久となり…