「最高の人生の見つけ方」

吉永小百合、天海祐希主演の映画「最高の人生の見つけ方」を見てきた。 ガンで余命いくばくもない二人の女性、幸枝(吉永小百合)とマ子(天海祐希)。知り合うはずもない二人が、マ子が病室で喫煙してスプリンクラーが作動してしまったことが原因で、同室になる。二人は、お互いの病気を告白するのだが、ちょうどそこに現れた12歳の少女(鈴木梨央)がバッタリと倒れてしまう。少女が落としたおくすり手帳を渡しに行ったところ、弟が「もう死んだ」と言い、ショックを受ける幸枝。おくすり手帳には、「死ぬまでにやりたいこと」のリストがあった-二人は、少女の「やりたいことリスト」を自分達の「かんおけリスト」として、実行しようとする。スカイダイビングや、日本一大きいパフェや、ウェディングドレスを着ることや… 二人のヒロインが魅力的なのは当然として、マ子の秘書を演じたムロツヨシの魅力がハンパない映画だった。そして、ディテールの描き方がうまかった。70歳になった幸枝が、それでも、ステージⅣを告げられた後、世の中のすべてのものが、虚しく流れていく映像ー外から幸枝を映した映像なのに、心象までも見事に伝わった。少女の物語の顛末もリストの中身も面白かったし、マ子の夫役、賀来賢人のキャラも強烈だった。幸枝の夫役の前川清もいいキャラしてたし、娘役の満島ひかりも安定のうまさ。しっかりものの長女の「なんで私だけ…」という怒りはよくわかる。浦井健治に気づかなかったのは、痛恨でした…

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