「さよなら、チャーリー」観劇
ロマンティックコメディー「さよなら、チャーリー」
作:ジョージ・アクセルロッド訳:小田島恒志演出:岡本さとる
以前、紫吹淳主演のものを観たように思ったが、その時のタイトルは、「グッバイ・チャーリー」で、しかも、私が観たのは、浅倉大介が音楽を担当したミュージカル版だった。その時の感想は、こちらです。
そんなにハッキリと覚えてはいないが、なんとなく、途中の流れがベツモノのような気がした。ミュージカルということで、色々と改変されていたのかもしれない。
今回のチャーリーは、凰稀かなめが演じている。日本初演のチャーリーは越路吹雪だったそうだし、男性の役を演じるノウハウを持っている元宝塚スターが主演するのに適当な作品ということかもしれない。しかも、卒業していなきゃ、演じられない、本物の男の役だし。かつて男役だった女優さんが、本物の男の役を演じる、というのは、その人の知られざるポテンシャルを知ることができて、ファンの人も惚れ直すだろう、と思う。男役とは、やろうと思えば男を演じられるのに、あえて、ファンタジーな存在を作る、特殊な職人なんだなーと、この舞台を観ながら、そして紫吹のチャーリーも思い出しながら、あらためて思った。
舞台は、浮気の真っ最中に、ダンナに見つかって撃ち殺されたチャーリー・ソレル(凰稀かなめ)の葬儀から始まる。諸般の事情により、彼の住んでいたアパートで。参列者は、“親友”のジョージ・トレイシー(辰巳拓郎)、チャーリーのマネージャー、アーヴィング(島崎義久)、そしてハリウッドの大プロデュ…