伝統ってなんだろう
大空ゆうひさんは、相撲女子らしいが、私は、まったく相撲には興味がない。日馬富士の暴行事件からの引退、貴乃花親方の乱、そして昨今の緊急事態での女子土俵入り話…全部、へぇ~くらいの情報しか持ち合わせていなかった。
しかし、向こうから話が寄って来たのなら、語らざるを得ないじゃないか。
そう、この件に関して、
歌舞伎や宝塚を引き合いに出して、これは、男女差別ではない、と言い出した方がいた
宝塚市長(女性)が、大相撲宝塚巡業の際、土俵上で挨拶したいと言ったら、相撲協会から断られた
ということがあり、私のテリトリーに向こうが踏み込んで来たのだ。
宝塚は、私のテリトリー。なので、今度は、私も考えてみたい。
そもそも、「土俵は聖域だから、女は上がれない」という発想と、宝塚や歌舞伎は、別次元の話だ。
「土俵」を「舞台」と置き換えてみればすぐわかる。
宝塚歌劇の出演者は、女性だけだ。宝塚は劇団として、出演者を女性に絞って採用しているが、そういう劇団はプロ・アマ含めて数多くあると思う。Studio Lifeもそのひとつだ。劇団だけなく、出演者を片方の性別に限定して上演する演劇もある。蜷川さんのオールメイル・シェイクスピアシリーズなんか、典型的な例だろう。
しかし、それは、演劇的な効果(効果の種類は、それぞれある)を期待しての話で、舞台に男性が上がってはいけないという意味ではない。舞台上には、裏方さんというのがいて、大道具の出し入れやスモークなどの効果を担当している。その人達は、公演中、客席から見えな…