手拍子考察
先日拍手の話を書いたら、かなり反響をいただいた。それに気をよくして、もうひとつ、気になっている「手拍子」のことを書こうと思う。
私が宝塚を見始めた約30年前。その当時、ラインダンスの手拍子は、足上げの時に打たれるシンバルが全拍に入るところから…つまり、ダンサーが連続足上げに入ったところから、となっていた。それまでも早い音楽でガンガン踊っていたその一番最後に、全拍足上げする(それも伸ばした足を高く上げる)、という最後の大仕事に対して、頑張れという気持ちを込めた手拍子だったのだろう。それが、手拍子のインフレにより、その手前のテンポアップするところから手拍子が入ることが多くなり、今はもう、それ以外の公演はなくなった。これにはよい影響もあり、ラインダンスのラストを全拍足上げにしない振付が生まれた。(「エリザベート」のラインダンスがわかりやすいかな。)前はこうだったけど、今はこう変わっている、とは書くが、最近間違っていると書かないのは、こんな風に変化が「別のなにか」を生み出すことがあるからだ。それは、私のようなオールドファンの目線からは生まれない。新しいファンの新しい行動から、新しい何かが生まれる。
とはいえ、知らないでやっているのと、理由を知っているのでは、何かが違うよね、と思うので、手拍子あれこれを書いていきたいと思う。
手拍子は、拍手と違って、観客が揃って行うことに意味がある。拍手は、実のところ、感動したら、一人でもガンガン拍手していいと思う。宝塚には、色々と拍手の決まりがあったりするが(お茶会…