推しの舞台俳優が結婚するということ

今年、いわゆる【推し】の舞台俳優が結婚する、という事態に遭遇した。 【推し】といっても、ガチ恋(芸能人相手に本気で恋をすること)状態で応援したことはない。もはや、未婚の舞台俳優のほとんどは、私のはるか年下になっているし、てか、そもそも【推し】が複数いる時点でガチ恋じゃないし。 それでも、その【推し】が結婚したことで、当方のスタンスは変わった。 つまり、観劇回数が減ったのだ。 同じ公演を複数ポチらなくなった。再演は、もう一度観たい作品に絞られるだろうし、脚本・演出・公演地によっては、「行かない」という選択肢もあり得る。 で、私は、自分の中でのこの変化が不思議だった。ガチ恋じゃない…てか、そもそもオフにはまったく興味がないのに。 結婚の発表自体は驚いたが、ショックではなかった。でも、観劇意欲が落ちたのは、結婚の発表がキッカケだった。 これって面白い心理だな…と思った。それで、考察してみた。どうして、観劇意欲が落ちたのか…と。 それで、いろいろ考えた末に、「結婚を発表する」ことは、若手俳優にとっての独立宣言のようなものなのだな…と思い至った。 それまでは、この世界で生きていくために、「自分の出ている舞台を何度でも観に来てほしい。それだけ集客力のある俳優だと認識されたい。そのためならファンサービスもするし、独身であることをウリにもする」というスタンスでやっていたのが、ファンに対して、「これからは芸だけで勝負します」と宣言することが、「結婚の発表」なのだと。 それに対して、「それならこちらも、…

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