「ペコロスの母に会いに行く」観劇

「ペコロスの母に会いに行く」 原作:岡野雄一(西日本新聞社刊)脚本:道又力演出:喰始 美術:倉本政典照明:須賀智己音楽:吉田さとる音響・効果:秦大介舞台監督:赤塚幸信振付:菅原鷹志方言指導:省吾衣裳協力:ワハハ本舗小道具:藤浪小道具床山:山田かつら衣裳:東京衣裳以前、長崎を舞台にした心温まるマンガだよ、と友人に教えてもらい、ちょうど母の認知症に直面していた時期だったので、すぐに購入、とても勇気づけられた記憶がある。岡野雄一さんという、長崎在住の漫画家の描く「母の認知症」との格闘劇は、とてもやさしくてユーモラスで、“認知症”を肯定しつつ描いているところに著者の人柄が見える感じがして、読んで本当によかったと思っている。舞台化されていたことは知らなくて、今回、ケロさんこと汐美真帆さんが出演されると聞いて、初めて観劇した。岡野ユウイチ(田村亮)は、母・ミツエ(藤田弓子)から呼び出され、実家に戻る。すると、近所の三浦悦子(西川鯉娘)とその娘の春子(鈴木千琴)から、再婚のお祝いを言われて面食らう。友人の小林健司(酒井敏也)と新妻・紀子(汐美真帆)は、父・サトルの13回忌と聞いてきたらしく喪服姿。もう一人の友人、清水芳夫(佐藤正宏)は、ユウイチが警察から表彰されたと言い出す。健司の父・甚衛門(外山高士)は、ミツエが引っ越すと聞いて一升瓶を持ってやってくる。そこに、孫(ユウイチの息子)のマサキ(室龍規)まで、ユウイチが昇進したと聞いて東京から祝いに帰ってくる。すべて、ミツエが知らせたのだった。おおぜいの人に囲…

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お誕生日

汐美真帆様、お誕生日おめでとうございます今年も、けろさんの舞台をいくつか観劇することができ、楽しかったです。あ、まだ、年末にも舞台が控えていますね。楽しみ~ そして、10月20日は、皇后陛下のお誕生日でもあるんですね。83歳と聞いて、びっくりなんと、この一年間で338件のご公務があったんだとかそして、週末には、天皇陛下とテニスをなさっているそうですよ… そんな皇后陛下。お誕生日を前に、宮内庁記者会からの質問への文書回答が公表された。今年は、天皇陛下の退位に関する法律が制定されたことなどもあって、興味を持って全文を拝読したが、途中で涙が止まらなくなった。 こちらに宮内庁HPの該当部分をリンクしましたので、ぜひ、ご一読ください。 私などが、こういうことが書かれていたよ~なんて要約することすら申し訳ないような一年の総括であり、慈愛に満ちた国民へのメッセージでした。心が洗われた…

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宝塚宙組東京公演「神々の土地」観劇

ミュージカル・プレイ「神々の土地~ロマノフたちの黄昏~」 作・演出:上田久美子作曲・編曲:青木朝子、高橋恵指揮:塩田明弘振付:前田清実、桜木涼介、鈴懸三由岐擬闘:栗原直樹装置:新宮有紀衣装:有村淳照明:勝柴次朗音響:実吉英一小道具:下農直幸歌唱指導:KIKO演出助手:町田菜花衣装補:加藤真美舞台進行:政村雄祐 朝夏まなとサヨナラ公演となる宙組東京公演を観劇した。 今年2017年はロシア革命勃発から百年目の年に当たる。そんなこともあって…なのか、ロマノフ王朝の落日を描いた作品が登場した。いつもの大劇場のお芝居同様、1時間35分の上演時間。でも、どっぷり3時間の舞台を観るような重さがある。その重さこそが、ロシアの空気の重さなのか、上田先生の作品が持つ重さなのか…たぶん両方でも、とてもよい作品だった。 この公演で、朝夏まなとと一緒に4人の娘役が退団する。93期の瀬音リサ、95期の彩花まり、涼華まや、伶美うらら。キラキラの麗しき娘役たちが、それぞれの居場所で美しく咲いていて、さらに次期トップ娘役就任が決まっている100期の星風まどかや、今回は女役に起用された組長の寿つかさ、92期の凛城きらも大活躍、さながら女たちの物語にもなっている。中でも、劇中のヒロインを演じる伶美の集大成的演技には、ついついオペラを向けることが多く、まぁくんのサヨナラ公演なのに…という事態にすら陥っている。でもしょうがない。だって、うらら嬢もサヨナラなんだから。 ロマノフ王家の一族でありながら、ラスプーチン暗殺に加わったドミ…

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「円生と志ん生」5

「その4」はこちらです。 最後の場面は、昭和21年の初冬。「その4」のラストで紹介した場面(電柱の付近で円生と志ん生がニアミスをしたところ)から、2ヶ月ほど経過している。シーツ類の大きな洗濯物が干してある場所に、円生(大森博史)が走り込んでくる。ここは、大連市内にあるカトリック系女子修道院の屋上。円生は、様々な呼び方で志ん生(ラサール石井)を呼ぶ。この呼び方で、志ん生についてのミニ知識が増えた気がする。最初の芸名が朝太(ちょうた)だったとか、芸名を16回も変えたとか。 舞台下手に設えられた小さな小屋から、らくだの上下にシーツを結び付けたようなかっこうで、無精ひげも伸び放題になった志ん生が登場する。円生はようやくホッとして、軽快な音楽に合わせて「この顔」を歌う。このナンバーが、3曲出てくるリチャード・ロジャースの最後の1曲。粋に背広を着こなし、帽子をかぶった円生が、歌いながらダンスも見せる。途中から志ん生も加わり、ちょっとショーアップされた場面。元がミュージカルナンバーだから、ちょっとミュージカルみたいな場面。てか宝塚っぽいかも歌の最後で円生は感極まって、「神よ感謝します!」と志ん生の前に跪く。 その姿を、洗濯物を干しに来た見習い修道女のマルガリタ(太田緑ロランス)が見てしまい、慌てて駆け去る。大げさな円生の姿に志ん生も驚くが、現在、“セーキスピア”の「ベニスの商人」に出演中の円生は、ちょっとバタくさいモードになっているようだ。それを聞いて、芝居をやることは、きっと落語にも生きてくる、という円…

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「危険な関係」観劇

シアターコクーン・オンレパートリー2017DISCOVER WORLD THEATRE vol.2「危険な関係」 原作:コデルロス・ド・ラクロ「LES LIAISONS DANGEREUSES」 作:クリストファー・ハンプトン 翻訳:広田敦郎 演出:リチャード・トワイマン 美術・衣裳:ジョン・ボウサー 照明:日下靖順音楽:かみむら周平音響:長野朋美ヘアメイク:佐藤裕子ファイティングコーディネーター:渥美博 通訳:時田曜子アソシエイト・デザイナー:ジーン・チャン演出助手:桐山知也舞台監督:北條孝、上田光成 玉木宏・鈴木京香・野々すみ花で「危険な関係」をやる!と聞いた時から、これは観なくては!と思っていた。まあ、絶対ラブシーンとかあるから、耐えられるかな…という不安はありつつも。(けっこうピュアなすみ花ファンである。) さて、今回の舞台、外国(fromロンドン)の演出家と舞台美術・衣裳担当とのことだったが、背景の庭園やパティオが日本庭園風だったり、登場人物が華道をやったり、衣装に帯のようなものが使用されていたり…と、かなりジャパネスクを意識したスタイル。日本人の観客に向けての芝居として、あまり効果的とは思えないが、西洋人の演出家は、日本人が洋装で西洋の芝居をすることは醜いと思っているのかしらちょっと気になる。ただ、とはいえ、女性出演者の衣装は、本人によく似合っていて素晴らしかった。セシルは道化だからちょっとアレだけど原作の「危険な関係」自体は知らなくて、私はもっぱら宝塚の「仮面のロマ…

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2018年ラインアップ発表 その5

2018年 公演ラインアップ【宝塚大劇場、東京宝塚劇場】 2017/10/16 2018年宝塚歌劇公演ラインアップにつきまして、【宝塚大劇場】【東京宝塚劇場】の上演作品が決定しましたのでお知らせいたします。 雪組公演 宝塚大劇場:2018年6月8日(金)~7月9日(月)東京宝塚劇場:2018年7月27日(金)~9月2日(日) ミュージカル・プレイ 『凱旋門』-エリッヒ・マリア・レマルクの小説による- 脚本/柴田 侑宏 演出・振付/謝 珠栄 主演・・・(専科)轟 悠、(雪組)望海 風斗、真彩 希帆 轟悠大劇場主演作としては、2014年の「THE LOST GLORY」以来4年ぶりということになる。今年、博多座で、12年ぶりに「長崎しぐれ坂」で、変わらぬ姿を見せてくれたが、この「凱旋門」はさらに昔、前世紀の作品だったりする。本当にあのラヴィックが戻ってきてくれるのか…しかも、大劇場公演でやることの意味は…と、不安は尽きない。寺田瀧雄が最後に手掛けた美しい音楽と共に、どんな姿であの「凱旋門」が蘇るのか、謝先生の手腕に期待したい。 ショー・パッショナブル 『Gato Bonito!!』~ガート・ボニート、美しい猫のような男~ 作・演出/藤井 大介 主演・・・(雪組)望海 風斗、真彩 希帆 ショーの方には、轟さんは出ないようですね。ポルトガル語で“美しい猫”を意味する“Gato Bonito”。美しい猫というと、「美麗猫」がすぐ浮かんできてしまうオールドファン…世界ネコ歩きファンと…

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山形城

せっかく山形まで行ったので、百名城のひとつ、山形城に行きました。 山形駅から、徒歩で10分くらいかな…。新幹線の駅から歩いて行けるお城っていいですよね こちら、歩いている途中に撮影したもの。山形は、もう紅葉が始まってるでも、気温的には、それほど寒い感じではなく、ひんやりした空気が気持ちよい感じ。 山形城の跡は、現在、霞城公園と呼ばれている。 現在、本丸御殿の発掘調査を行っているのだとか。山形城は、特に災害などで壊れたのではなく、江戸時代中期以降、城の維持が困難になっていったらしい。 こんな感じで発掘現場も見学できる。今後は、絵図面をもとに、発掘で位置を確認し、本丸御殿の間取り図みたいなカタチの広場を作る予定とのこと。(立体図面がないので、復元ができないため) 現在、復元されている本丸一文字門へ行ってみる。桝形虎口から高麗門を臨んだ写真。(てか、高麗門しか撮影してないし…) 平成26年に完成したというから、まだ3年前。道理で美しい。 この門を出ると、その先に山形市郷土館(旧済生会本館)がある。西洋医学によって運営されていた。現在は、済生会時代の史料も展示しつつ、その他、山形市の歴史などもわかるように整理されている。 こちらは、山形城主だった最上義光(もがみ・よしあき)の騎馬像。直江兼続が攻めて来た際、義光自身が陣頭指揮を執った時の雄姿だそうです。 そして、最後は、二ノ丸東大手門。櫓門の中を見学することができ、そこで案内の方のお話をお聴きすることもできる。私が千葉から来たと言ったら…

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上杉神社

ゆうひさん出演の舞台「円生と志ん生」の千秋楽を観劇するために、山形に行ってきました。 新幹線で米沢駅まで行き…米沢といえば…ということで、上杉神社に行ってまいりました。ここは、初めてではなく、実は、山形新幹線開通の頃、一度来ていまして、その時、「上杉鷹山」を知らなくて、ウエスギ・タカサンとか呼んでいたアホな私です。 神社なのですが、濠に囲まれていて、まるでお城のような… 上杉といえばこの方、上杉謙信公像です。とはいえ、謙信時代は越後国だったのですよね。米沢に転封になったのは、関ヶ原の後。そもそもそれ以前から上杉家の領地ではあって、直江兼続が自分の城だった米沢城を景勝に譲ったのだそうです。ちなみに、昔は伊達家が治めていて、政宗もこの米沢で生まれたのだとか。 中興の祖、鷹山。大倹約と殖産興業政策などで、財政を立て直した名君。不景気の時は、「鷹山に学べ」的な本がたくさん出ました。 さくさくっとお詣りして、さくさくっと立ち去りました。公演地は、米沢から、とても本数の少ないローカル線に乘らねばならなかったのです もっと、ゆっくり見学したかったのですが…。  

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礼真琴DS開催決定!

礼 真琴 ディナーショー 2017/10/13 <タイトル> 『未定』 <構成・演出> 中村 一徳 <出演者> (星組)礼 真琴 ほか 宝塚ホテル <日時> 2018年2月12日(月・祝)・13日(火) ディナー:18:30~19:45/ショー:19:45~20:45 <場所> 6階「宝寿の間」 <料金> 27,500円(税サ込) 第一ホテル東京 <日時> 2018年2月19日(月)・20日(火) ディナー:18:15~19:30/ショー:19:30~20:30 <場所> 5階「ラ・ローズ」 <料金> 27,500円(税サ込) FC会員でもなく、DSになんのツテもない私には高嶺の花ですが…これはどんなに耳福な時間になるのでしょうか。どんな曲をことちゃんが選ぶのか、それだけでも知りたいですね。

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「神家の七人」配役発表

轟悠主演のバウホール公演「神家の七人」の主な配役が決まりました。 イヴァン・ターナー… 轟 悠 ~*~*~*~*~*~*~*~クライド・モリス… 汝鳥 伶 アルフ・ブラウン… 一樹 千尋 ハリー・スミス… 悠真 倫 ウィリアム・ターナー… 華形 ひかる ロビン・ホワイト… 早乙女 わかば ルイス・フィッシャー… 春海 ゆう ミック・タイガー… 蒼瀬 侑季 レイ・カールズ… 周旺 真広 みつるくんは、理事の弟役なのかな

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