「カントリー」の裏側(2)
ゆうひさんご出演の「カントリー」、その台詞の向こう側の世界をもう少し考えてみたい。(1)はこちらです。
第5部は、2ヶ月後の朝、ということもあって、1~4部とはすっかり様相が変わっている。 ここまで出てこなかった情報がたくさん盛り込まれている前半。夫の事件によって少々心を病んでいる風ではあるが、美しい妻として登場していたコリンの意外なキャラクターがここで明らかになっていく。
その前に、第4部のレベッカの「物語」について、少し復習しておこうと思う。 レベッカは、夫婦の子どもたちの顔を見たい、と言った。そして、子どもたちがもし目を覚ましたら、おとぎ話を聞かせてあげるから大丈夫だと言う。それは、男として、父としてのリチャードを震え上がらせる。 どうしても、あなたの子どもが見たいとか懇願する愛人って、それだけで怖いですよね。リチャードも、子どもに何かされたら…って思ったのだろう、本能的に震える。 (自分が彼女に何をしたか、ということは、すっかり忘れて…)そして、そこでレベッカが語り出す「おとぎ話」が、またまたリチャードを震え上がらせる。 二人の出会いは、レベッカがまだ少女だった頃らしい。ということは、アメリカ人と言いつつ、レベッカはイギリスで学生生活を送っていた人なのかな。家族もイギリスに住んでいるのかもしれない。 彼女は、最初、「病気だからお薬がほしい」と言って、リチャードの診察室を訪れ、その時は、にべもなく追い返されたらしい。 なぜ、レベッカはリチャードの診察室を訪れたのか。彼女の友人の間で、あの…