「カントリー」の裏側(1)

ゆうひさんの出演した舞台「カントリー」のメイン感想はこちらです。 さて、今回の公演、セリフのオウム返しが多くて、その中で、話し手と返し手で意味が変わってくる、ズレてくる、というところが、特に印象的で、面白い舞台だな~と思っている。そんな中、ふと気になったリアクションなどを深掘りしてみた結果の共有をしてみたいと思います。では、まず、第1部。芝居の最初から、コリン(大空ゆうひ)はイライラしている。暗い劇場の中、「ぼんやりとした灯りがついたら、真顔で大空ゆうひがハサミを持っている」と、初日からビビった友人がおりました(どうやら、この芝居、R席(舞台の上手側)から見ると、ゆうひさんの怖い姿がたくさん拝め、L席(舞台の下手側)から見ると、ゆうひさんの可愛い姿がたくさん拝めるようでした。幸い、私は、すべてのコーナーからゆうひさんを見ることができて、よかったなぁ~と思ってます。)「道端で倒れていた女性を拾った」とかなんとか言って、リチャード(伊達暁)は、薬物接種中に倒れたレベッカ(南沢奈央)を家に運び込んだらしい。彼女をベッドに運んだ後、とりあえずの処置を終えた体のリチャードは、一心不乱に紙を切っているコリンに声をかける。そして、灯りを点けたり、水を持ってきたりするものの、灯りは十分で、水は変な味がする、と言われてしまう。苛立ちながらも、コリンは、少しずつ、現実に思考を戻し、彼女が生きているか、彼女をどうにかする何かを処方したのか、などと聞く。この「彼女をどうにかするなにか」という言葉、普通なら、彼女を助ける…

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