「六月大歌舞伎」その1

「六月大歌舞伎」を観てきました。前回の観劇が、昨年の二月だったので…一年半近くぶり、ですね。 今回は夜の部だったので、「鎌倉三代記」から“絹川村閑居の場”一幕、河竹黙阿弥作「曽我綉侠御所染 御所五郎蔵」、長谷川伸作「一本刀土俵入」の三本を観劇した。歌舞伎は、やはり、素人の私にはとーっても難しいので、各場面ごとに短く切って記録していきたい。 では、まず、この作品から。 「鎌倉三代記」絹川村閑居の場 鎌倉…と書かれているが、この作品も時代劇に仮託して書かれた作品とのことで、実際は、真田幸村・木村重成・千姫・徳川家康をモデルにしているんだとか。その真田幸村を仮託されているのが、宇治川の先陣争いで有名な、佐々木高綱。あれ、なんか、私、この前も佐々木高綱の出てくる話を観たはず…一年半ぶりなのに、作品も違うのに…縁かしら さて、今回の物語、鎌倉幕府の将軍、源頼朝亡き後、実権を握る北条時政と頼朝の遺児・頼家の擁立を図る京の公家との対立が激化していた。京方の武将、三浦之助義村(尾上松也)の母・長門(片岡秀太郎)が病に伏すわび住まいに、時政側の富田六郎(大谷桂三)らが現れる。実は、恋人である三浦之助の母を看病するために、時政の娘・時姫(中村雀右衛門)が逗留していて、彼らは、時姫を連れ戻すように、という命を受けている。そこへ、重傷を負った三浦之助が戦場から帰ってくる。母の病が重いことを知り、今生の別れにやってきたのだが、母は、戦場から母恋しさに戻ってきた息子になど会いたくないと面会を拒絶する。また、時姫のと…

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