「ノートルダムの鐘」

近年の音楽に力を入れたディズニー映画は、後にミュージカル化して舞台作品となり、その後、もしかすると実写ミュージカル映画になる…らしい。なーんて、「美女と野獣」の公開に際して思ってみたり…。ディズニーが舞台化する作品は、さまざまな経緯があるようだが、日本での上演は、劇団四季がすべて行っている。「ライオンキング」はいまだにロングランを続けているし、現在は、「アラジン」「リトルマーメイド」…と、「キャッツ」以外のロングラン上演はすべてディズニー作品となっている。そんな劇団四季のディズニー作品最新作がこの「ノートルダムの鐘」。なんとなくディズニー映画は、空くのを待っているうちにチャンスを逃してしまうことが多いのだが、この映画は珍しく観ている。知っている感満載で、ウキウキと出掛けたところ、なにやら全然違う作品を見せられ、その重さにぐったりしてしまった…というのが今回の「ノートルダムの鐘」舞台版だった。アニメ版とストーリーを大きく変えているという点で、過去のディズニー・ミュージカルとは大きな違いがあると思った。おそらく原作の設定を生かしたミュージカルということだと思うが、私、原作は読んでいないのだ。あ、原作は、ヴィクトル・ユゴー。5月から再演される「レ・ミゼラブル」も彼の作品なので、ちょっとしたユゴー・ブームかもしれない。アニメ版では、とにかく悪くてキモくて歌が上手い(笑)フロローだが、ミュージカルでは彼のこれまでの半生を描くところからスタートする。どうやら、カジモドは、フロローの弟とジプシーの間に生まれた子…

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