東京宝塚劇場雪組新人公演(私立探偵 ケイレブ・ハント)ミニ感想

今回の作品は、正塚先生らしいオリジナル・ミュージカル、「私立探偵 ケイレブ・ハント」。新人公演の担当は、樫畑亜依子先生。この芝居は本当に難しいと思う。典型的な正塚芝居であり、ほぼ当て書きの芝居だ。他の役者、しかも新公学年の若手の手に負えるものではない。そこに果敢に挑戦した研7以下の生徒たちに、まずは大きな拍手を送りたい。演出、正塚先生自身がやるかと思っていたので、大劇場デビュー前の樫畑先生に任せたのは、意外だった。主演は、研6の永久輝せあと、研5の星南のぞみ。「ルパン三世」でも一度組んでいるが、恋人同士という役は初めて。その他、ケイレブ(永久輝)の事務所仲間のジム(本役=望海風斗)に研7の真地佑果、カズノ(本役=彩風咲奈)に研2の縣千。ケイレブの前に立ちはだかるマクシミリアン(本役=月城かなと)に、研7橘幸、その愛人で殺害されてしまうアデル(本役=沙月愛奈)に研5の有沙瞳、その親友ハリエット(本役=星乃あんり)に研7の妃華ゆきの、ケイレブの元戦友、ナイジェル(本役=香綾しずる)に研6の叶ゆうり。また、ケイレブと共に捜査に当たる刑事ホレイショー(本役=彩凪翔)に研4の諏訪さき、ライアン(本役=永久輝せあ)に研3の星加梨杏、ジムの恋人、レイラ(本役=星南のぞみ)に、研4の彩みちる、クラブ歌手のポーリーン(本役=有沙瞳)に研3の羽織夕夏を配した。96期生の卒業公演ということもあって、その配慮をした上で、若手も積極的に起用している、バランス重視の配役と感じた。それもあって、上手い人はとことん上手く、下手な…

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