「オフェリアと影の一座」観劇
りゅーとぴあプロデュース「オフェリアと影の一座」原作:ミヒャエル・エンデ(岩波書店刊)上演台本:笹部博司(りゅーとぴあ演劇部門芸術監督)演出:小野寺修二音楽:野瀬珠美美術:松岡泉照明:吉本有輝子音響:池田野歩衣裳:堂本教子ヘアメイク:増田佳代演出助手:石内詠子舞台監督:矢島健小さな町の小さな劇場でプロンプターをしていたオフェリアという名のおばあさんが、あるじを持たない“影”たちと一緒に劇団を作り、大評判をとる…というミヒャエル・エンデの作品が舞台化された。オフェリアは、生まれた時から、両親が見た“将来は女優に”という夢のもと、世界で一番有名な芝居のヒロインの名前を付けられた。しかし、彼女は生まれつきとても声が小さく、女優にはなれなかった。その代わり、彼女は、ぴったりの職業を見つけた。プロンプター。劇場に響き渡る声ではないからこそ、役者にだけ届き、芝居を動かせる。しかし、世の中に映画が生まれ、交通網が発達すると、小さな町の劇場は、存在価値を失ってしまう。人々は、スターを見るために映画館に行き、もっと大がかりな演劇を見るために大きな都市へ行く。劇場は閉鎖され、オフェリアさんは失職してしまった。心やさしいオフェリアさんは、閉鎖された劇場に、あるじのいない影を見つけ、一緒に暮らすことにする。噂は噂を呼び、同じような境遇の影たちがたくさんオフェリアさんのもとに集まった。彼らは、オフェリアさんの鞄の中で暮らしていたが、しょっちゅう仲たがいをしていた。オフェリアさんは、プロンプター時代にそらんじていた芝居の台詞…