宝塚星組東京公演「桜華に舞え」観劇

グランステージ「桜華に舞え-SAMURAI The FINAL-」作・演出:齋藤吉正作曲・編曲:青木朝子琵琶奏者(録音):友吉鶴心指揮:塩田明弘振付:花柳寿楽、御織ゆみ乃殺陣:清家三彦装置:國包洋子衣装:加藤真美照明:佐渡孝治音響:大坪正仁小道具:下農直幸歌唱指導:HANNA BUNYA演出助手:町田菜花舞台進行:庄司哲久明治維新から西南戦争…最後の内戦と言われた時代を生き抜いた「最後の侍」、桐野利秋。その激動の人生を描くミュージカルが、この「桜華に舞え」だ。プログラムに作・演出の齋藤先生が書かれているように、西郷隆盛や大久保利通という同郷の偉人たちに比べると、いまいち知名度は低い。というか、私は、この作品に出合うまで知らなかった。そんな桐野にスポットを当てた物語は、とはいえ、なぜか、515事件で斃れた犬養毅(麻央侑希)の場面から始まる。犬養が薄れゆく意識の中で、「維新とは何であったか」と回想し、そこから、維新を駆け抜けた桐野利秋(北翔海莉)が登場する。オープニングの群舞は、戦う薩摩の男達。そこから、戊辰戦争、若松城の攻防へ場面は移る。この時、まだ中村半次郎と呼ばれていた桐野は、軍監として参加していた。ここで、桐野は大谷吹優(妃海風)と出会い、八木永輝(礼真琴)から一方的な恨みを買う。次のシーンでは、平和な時代となり、ここで新聞売りをしている若者が、後の犬養毅となる設定。そんなのわからんってもちろん、星組スターの一人である麻央が演じているのだから、犬養は「通し役」なのだろうとは思う。が、一曲歌いつ…

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