宝塚星組バウホール公演「にぎたつの海に月出づ」観劇

宝塚星組バウホール公演幻想秘抄「にぎたつの海に月出づ」 作・演出:平松結有作曲・編曲:太田健、小澤時史振付:若央りさ、花柳寿楽、平澤智殺陣:清家一斗装置:木戸真梨乃衣装:加藤真美照明:笠原俊幸音響:秀島正一小道具:山中悠生歌唱指導:堂ノ脇恭子雅楽指導:山口創一郎演出助手:谷垣開、小池隆太振付助手:鈴懸三由岐、花柳楽ひなみ衣装助手:渡邉佳菜照明助手:三輪弓子音響助手:澁谷博舞台進行:荒川陽平舞台美術製作:株式会社宝塚舞台録音演奏:宝塚ニューサウンズ稽古場音響:岡本和子制作:熊澤伸人制作補:福島功二、塚本佑紀制作・著作:宝塚歌劇団主催:阪急電鉄株式会社 <キャスト>智積…極美慎寶皇女…詩ちづる観勒僧正…悠真倫茅渟王…美稀千種蘇我蝦夷…輝咲玲央吉備姫王…七星美妃法堤郎女…二條華覚従…碧海さりお高向王…颯香凜推古天皇…瑠璃花夏扶余豊璋…御剣海田村皇子…稀惺かずと蘇我入鹿…大希颯 にぎたつというのは、万葉集の額田王が詠んだ「熟田津に 船乗りせむと月待てば 潮もかなひぬ 今は漕ぎ出でな」に出てくる現在の愛媛県松山市付近の港。以前、「湯築城」に行った時の記事にこの歌のことを書きました。(にぎたつの道)滅亡した百済の支援のため、朝鮮半島に出兵することを決めた老齢の斉明天皇。(←天皇という呼び方は、まだこの時代されていないけれど…)当時は、大きな戦争の際には、天皇自ら戦いに赴くものとされていて(最前線で戦うわけではない)、そのため、斉明天皇も、道後温泉で英気を養ったうえで、熟田津から出航したけれど、その後、現…

続きを読む

「演劇調異譚 xxxHOLiC 續・再」観劇

「演劇調異譚 xxxHOLiC 續・再」 企画:大川七瀬、松田誠原作:CLAMP『xxxHOLiC』(講談社)演出:松崎史也脚本:畑雅文音楽:油井誠志(Avex Music Creative Inc.)楽曲:浦木裕太、Cube Juice作詞:浅井さやか(One on One)美術:松生紘子振付:當間里美照明:田中徹(テイク・ワン)音響効果:天野高志(RESON)映像:森すみれ、荒川ヒロキ衣裳:川島加菜果ヘアメイク:糸川智文(STRINGS)特殊造形:林屋陽二歌唱指導:宗田深市稽古ピアノ:安藤菜々子女形指導:加納幸和(花組芝居)所作指導:七々扇左恵マジック監修:リアルマジシャンRYOTA演出助手:小林賢祐舞台監督:須田桃李(DDR) <キャスト>壱原侑子…太田基裕四月一日君尋…阪本奨悟百目鬼静…松島勇之介九軒ひまわり…赤澤遼太郎マルダシ…平松杏蓮/シモン・イヴァノフモロダシ…トレン/黒岩紘翔座敷童…櫻井圭登雨童女…大平峻也猫娘…三井淳平佳朱弥…加納幸和(花組芝居) 前作、公演途中で主演の太田基裕が急病になり、以降の公演が中止になってしまった。中途半端な形で終わってしまったその作品(舞台版HOLiCとしては、2作目)を再演する機会がこうして生まれたのは、とてもよかった。中止になった直後は、当時、太田の病名がはっきりしなかったこともあり、成人男性に細身の女性役を演じさせることの弊害を真剣に考えてしまった。この「xxxHOLiC」に登場する女性(人ではないキャラを含む)キャラは、とても華奢で、男性…

続きを読む

「ラヴ・レターズ」

8回目の「ラヴ・レターズ」。前回は、太田基裕×矢島舞美。感想は、こちらです。「ラヴ・レターズ」は、アメリカに住む男女の約50年におよぶ手紙のやり取り、という設定の戯曲を、男女の朗読という形式で、ステージ化した作品。今回の出演は、藤田玲×藤原紀香。4年ぶりなのかな⁉恐ろしいことに、前回、もっくんのアンディを観たことをすっかり忘れていた。8回目ともなると、そうなっちゃうのね💦今回のトピックとしては、PARCO劇場が寄席みたいになっていて、(入場口に暖簾がかかっていた)「あれ、私、劇場間違えた⁉」と焦ったが、大丈夫だった。気持ちを落ち着けるために、カクテルをいただく。「FULL OF MEMORIES」という、作品に因んだカクテルのようです。藤原のメリッサは、すべてがゴージャスだった。そして、とにかく愛に溢れている。メリッサという人は、自由人で、自分ファーストな人だと思う。そして「愛される」ことを何よりも大事にしている。けれども、藤原のメリッサは、「愛する」人のように思えた。アンディだけでなく、恋をした相手すべてをちゃんと「愛した」人に思えた。これだけ愛情深いメリッサというのは初めてで、ちょっと面食らったが、想像以上に素敵なメリッサだった。本作、衣装は自前らしいのだが、ゴージャスすぎて、目が眩むほど。藤原紀香にしかできないな、これは。藤田のアンディ、最後に泣くなんて…全然思ってなかった。そう、藤田が泣いてる⁉と、洟をすすり始めた時に気づき、その瞬間に大号泣してたもっくんを思い出した。ああ、私、観たわ、も…

続きを読む

「ワイルド・グレイ」観劇

ミュージカル「ワイルド・グレイ」 脚本:イ・ジヒョン音楽:イ・ボムジェ翻訳:石川樹里演出・上演台本・訳詞:根本宗子訳詞:保科由里子音楽監督:竹内聡美術:山本貴愛照明:佐藤啓音響:原田耕児衣裳:田中大資ヘアメイク:高村マドカ振付:宮河愛一郎歌唱指導:益田トッポ稽古ピアノ:中條純子演出助手:加藤由紀子、井口綾子舞台監督:幸光順平主催:ホリプロ、ローソンチケット企画制作:ホリプロ出演者が少なく、音楽もシンプルな楽器編成で行われる、小劇場ミュージカル、しかも韓ミュとなると、「スリル・ミー」が浮かぶが、本作も同性愛の関係性がテーマになっている。登場人物は3人。詩人・作家・劇作家のオスカー・ワイルド(立石俊樹)とロバート・ロス(福士誠治)、そしてアルフレッド・ダグラス(東島京)という実在の人物同士の関係性がピアノとヴァイオリンとチェロの伴奏で美しい音楽を奏でていく。※オスカー・ワイルドといえば、お子様には「幸福の王子」、文学少女には「ドリアン・グレイの肖像」、そして宝塚ファンには「Ernest in Love」の原作「真面目が肝心」の作者として有名だが、彼はまた、世紀末ロンドンの社交界を騒がせた、同性愛者としても有名だったりする。ここで特筆したいのは、ワイルドが生きていた時代のイギリスでは、同性愛行為は、厳格に「犯罪」だったということ。もちろん密室の秘め事なので、バレなければ、問題はないのだが、ごくまれに、訴えられることが起きると、投獄は免れない。ワイルドには妻子もおり、ほかにも積極的に女性の恋人を持ったこ…

続きを読む

宝塚歌劇花組東京公演「エンジェリック・ライ/JuBilee」観劇

ファンタジー・ホラロマン「エンジェリック・ライ」 作・演出:谷貴矢作曲・編曲:太田健音楽指揮:佐々田愛一郎振付:御織ゆみ乃、若央りさ、港ゆりか擬闘:清家三彦装置:國包洋子衣装:加藤真美照明:氷谷信雄音響:秀島正一小道具:加藤侑子映像:溝上水緒歌唱指導:西野誠メイク監修:CHIHARU演出助手:西川日向子振付助手:鶴美舞夕、井上尚子擬闘助手:清家一斗装置補:川崎真奈衣装助手:渡邉佳菜照明助手:平居優美音響助手:澁谷博舞台進行:鴨居千奈稽古ピアノ:植田浩徳 <キャスト>アザゼル(天使)…永久輝せあエレナ(トレジャーハンター)…星空美咲フェデリコ(宝石商)…凪七瑠海ラウロ(秘書)/フラウロス(悪魔)…聖乃あすか アズラエル(天使)…美風舞良天帝…紫門ゆりやラファエル(天使)…綺城ひか理マリオ警部(ICPO)…一之瀬航季ジュリオ(フェデリコの手下)…侑輝大弥サリエル(天使)…希波らいとファビオ(フェデリコの手下)…天城れいんルーナ(使い魔)…美羽愛 角書きの“ホラロマン”は、ほら話の“ほら”ということらしい。「物語全体が、大いなるほら話」ということなのだろう、と推察。 まず、この公演は、永久輝せあ・星空美咲の新トップコンビお披露目公演であり、同時に、専科・凪七瑠海のさよなら公演である。そうなると、座付作家としては、新トップコンビにも、凪七にもドラマを作らなければならず、それはけっこう大変な作業だったと思う。結果的に、凪七をヒロイン・星空の父親に設定し、若き日(これも本人が演じる)のロマンスを描く…

続きを読む

「昨日の月」観劇

劇団papercraft第11回公演「昨日の月」 作・演出:海路照明:國吉博文音響:櫻内憧海、野崎爽舞台監督:伊東龍彦舞台美術:椎橋蘭奈宣伝撮影:中川達也宣伝美術:大島悠宣伝ヘアメイク:伊達ともえ(KIND)演出助手:村田千尋制作:渡邉結衣、泰地美里、名波亜加里プロデューサー:清水達彦 <キャスト>大野歩…名村辰佐藤杏…福田麻由子橋岡寛希/守本…高橋健介ももこ…井上向日葵大野珠理…伊藤歌歩八木優佳…谷藤海咲土井/大野哲…村上航(猫のホテル)大野瑞枝/芳川…加藤貴子 昨日か明日を売るというアルバイトがあるらしいと聞いた大野歩(名村)は、それをやっているクラスメイトの佐藤杏(福田)に声をかけ、明日を売ることにする。明日は自分の誕生日。家庭に居場所がないと感じる歩には一番イヤな日だった。そんなこともあって、明日を売る抵抗の少ない日だったのかな。学校にも居場所のない歩が、どんどん明日を売り、やがては昨日も売り、学校にいかなくなり、杏と暮らし始めるまで、そんなに時間はかからなかった。明日や昨日を売り始めた頃は、お金も余っていたし、杏とはまだ、ただのクラスメイト状態だったので、風俗に行き、ももこ(井上)という女性と関係を持つ。また、杏に誘われるままに、不思議な店に行き、酒に溺れたりもする。物語後半、不思議な店の人々、杏、ももこは、月世界の住人だったことが、だんだんわかってくる。(え、SF⁉)人類は月を支配し、新しい人工の月を作り上げる。(だから月の住人は迫害され、地球上では「11号」という組織に抹殺され…

続きを読む

タメ劇Vol.1「タイムカプセルBye Bye Days」観劇

舞台 タメ劇 Vol.1「タイムカプセル Bye Bye Days」 脚本:亀田真二郎演出:植田圭輔音楽:Yu(vague)振付:川隅美慎企画・プロデューサー:荒牧慶彦(Pasture)エグゼクティブ・プロデューサー:野上祥子(ネルケプランニング)BGM音楽制作:馬渕智史美術:乘峯雅寛照明:大波多秀起(デイライト)音響効果:天野高志(RESON)音響:瀬谷正夫(エス・シー・アライアンス)映像:O-beron inc.衣裳:大西理子(I-stage)ヘアメイク:akenoko▲歌唱指導:黒崎ジュンコ演出助手:河原田巧也舞台監督:冨岡伸夫技術監督:寅川英司 <キャスト>トモキ(茜沢智樹)…赤澤燈うみお(徳留海雄)…荒牧慶彦ゆーぼー(小山優作)…植田圭輔ノブ(塩崎伸生)…櫻田佑(トンツカタン)やっちん(堀井康人)…冨森ジャスティンはるちん(春田里志)…回替わりゲスト=青柳塁斗、トニー(マテンロウ)、市川刺身(そいつどいつ)、上田悠介、大山真志、小沼将大、栗谷(カカロニ)、塩田康平、橋本真一、服部武雄、山本一慶ほかSpecial Thanks:小野賢章、輝馬 タメ劇というのは、タメ(同い年)の俳優だけで構成された演劇という意味で、今回は、1989年度生まれ(学年)の俳優が実年齢の35歳と、20年前の15歳を演じ分けるという構成になっている。同じ35歳といえど、何歳に見えるかは、人それぞれだし、俳優として何歳くらいの役を演じているかもそれぞれなので、「同い年」の俳優が「同い年」の役を演じているというだ…

続きを読む

「革命 もえ・る剣」観劇

シンる・ひま オリジナ・る ミュージカ・る「革命 もえ・る剣」 脚本:土城温美、赤澤ムック演出:原田優一音楽:オレノグラフィティ美術:乘峯雅寛照明:高山晴彦音響効果:吉村卓宏衣裳:生澤美子ヘアメイク:田中エミ殺陣:渥美博振付:当銀大輔歌唱指導:水野里香映像:手代木梓演出助手:高野玲舞台監督:岩戸堅一第二部楽曲:楠瀬拓哉第二部振付:EBATO第二部衣裳:EIKI <キャスト>松平容保…spi斎藤一…内藤大希土方歳三…平野良坂本龍馬…蒼木陣沖田総司…前川優希西郷頼母…加藤将板垣退助…持田悠生伊東甲子太郎…野口準藤堂平助…広井雄士山南敬助…伊藤裕一(大阪公演は小早川俊輔)近藤勇…加藤啓高木時尾(後の斎藤一妻)…井深克彦三条実美…原田優一孝明天皇…岡幸二郎徳川慶喜…水夏希語り部…相葉裕樹今年の「る・ひま」は、司馬遼太郎の「燃えよ剣」からタイトルを借りつつ、会津藩主・松平容保と新選組隊士・斎藤一が旧知の仲であったという設定で、彼らを中心に物語が進んでいく。将軍・徳川慶喜が女性であった!という、「大奥」の逆設定(「大奥」では慶喜は男性)もあったり…色々くすぐりが効いていて面白かった。幕末作品、特に新選組関係になると、あれ、ここでこの人は死んでないとおかしいのでは⁉とか、すぐに思ってしまうのだけど、いい感じに辻褄が合っていて、さすが‼と唸ってしまった。満足の物語でした💕 全然別の作品なのですが、昨年、観劇した「恋花幕明録」という作品で、斎藤一が亡くなった松平容保を慕いすぎて、新時代になってもうじうじしてい…

続きを読む

お引越し

本日seesaaブログにお引越ししました💓これからよろしくお願いいたします✨

続きを読む

あけましておめでとうございます。

みなさま、あけましておめでとうございます 年末に右手の親指を3センチくらい切る負傷をしまして(ハサミで切りました)、包丁がほぼ握れなくなった大晦日…ということで、久々に出来合いのものだけのお正月です。とはいえ、お雑煮だけは作りました。 人参と大根、それに筍水煮をスライスして型抜きするだけなのでなんとか…。 あと、伊達巻は作りました。これこそ、カットする必要がゼロなのでね   あけおめうどん、今年もいただきました赤は例年通りいくらです 元日は、歩いて初詣に行ったのですが、帰りはバスに乗りました。年… ソネブロでは最後のお正月ですね。なので一応、このご挨拶だけはしておきたかったです。どうぞ2025年もよろしくお願いいたします

続きを読む